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難癖ばかりの獣達 6*
フー、フー、と豹賀の荒い息遣いが聞こえる。多田野は豹賀によって会議室の机に座らされた。安いパイプの足が軋み、机が大きく揺れる。
「なぜ、お前が発情期になっている。今朝、忠告したはずだろう?」
豹賀がカッとなりながら怒るが、多田野は発情して何に怒られているのか分からない。涙目になりながら反論した。
「分からないんだよ! 好きで発情期になってるんじゃないんだってば!」
髪の毛を掻き毟りながら身体から滲み出るフェロモンをなんとかしようとしたが、どうにもならなかった。近くにαがいるからか、いつも以上に興奮し中の疼きが止まらなくなる。
「薬は?! 薬は持っていないのか??」
豹賀も同じように興奮し、スーツ越しに反応しているのが視界に入った。多田野は目を逸らしたが大きくなった豹賀の肉棒が頭にこびりついて離れない。
「特効薬落として針が折れたの! 薬は鞄の中!!」
敬語を使うことも忘れ、感情のまま泣き叫んだ。どうにかしなきゃ、と思うほど考えがまとまらなくなりぐちゃぐちゃになる。このままでは迷惑がかかる。ふらつきながら机を降りて、薬があるロッカーに行こうとすれば豹賀に引きとめられた。
「そんなふらついた状態で行けるわけないだろう! ロッカーの鍵を貸せ! 代わりに取りに行くから」
「あ、ありがとうございます」
思い出したように敬語を使い、多田野は内ポケットからロッカーの鍵を取り出して豹賀に渡した。豹賀は鍵を受け取ると振り向きざまに「いいか? 僕が戻って来るまでドアを開けるなよ」と、念押しして鍵を握ったまま豹賀は会議室を走って出て行った。
「獣人ってあそこも大きいのかな……」
豹賀が出て行き会議室に残された多田野はボソリと呟く。頭の中で豹賀の肉棒を思い出しては、ズクリと中が疼いていた。もじもじと股間を摺り合わせて豹賀が戻って来るのを我慢していたが、なかなか戻って来ない。
多田野は待ちきれなくなって前をくつろがせた。最初は擦るだけで良かったのだが、中も弄りたくなってきてズボンを脱ぎ捨てる。靴も脱いで足を上げた。
「少しぐらいなら大丈夫だよね……」
ピンピンと張り詰めた自身を擦りながら指を蕾に入れた。だが、上手く腕を動かせない。着ていたジャケットが引っかかっていた。
「ジャケット動きづらいな」
ジャケットを脱いで下に敷く。お尻に触れる机が冷たかったからだ。一応、声は漏れないように持っていたハンカチを口に咥えた。
「ふっ、あ、はぁ……」
豹賀の肉棒を思い出しながら指を二本、三本と増やしていく。
(もっと、もっと大きかったよな……)
瞳に焼き付いて離れない光景を思い出しては指を開いて蕾を広げていく。もう広げられない領域にきた時、ガチャリと扉が開かれた。
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