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難癖ばかりの獣達 7*

「何をしている……?」 「あ……」  会議室に戻ってきたのは薬を握りしめた豹賀。薬がある更衣室まで全速力で走ってきたのか、息が絶え絶えだ。  多田野は唾液を口の端から零しながら、豹賀の股間をもの欲しそうに見つめていた。 「薬と水持ってきたから飲め」 「んんん……いやだ、のめない」  薬を口の中に放り込まれ、紙コップに入った水を流し込まれるが飲み込めず零すばかり。口の中に残った薬が苦く吐き出してしまう。 「全く何がしたいんだ」  豹賀が呆れて爪を使い小さな薬を拾い上げようとするが、豹賀の胸元を自身の白濁でベトベトになった手で多田野が掴む。 「一回、一回だけでいいから……」  頭や身体は豹賀の肉棒を欲していて、それ以外何も考えられなかった。 「ここをどこだと思っている? 会議室だぞ? ダメだ。ほら、薬を飲め」 「やだやだやだ」  多田野のお腹に落ちた薬を拾い上げ、再び飲ませようとしたが首を振って飲もうとしない。豹賀は薬を口に入れたあと、紙コップに残っていた水を含み多田野に口移しをした。 「ふむっ……」  大量の水に溺れそうになりながらも多田野は水ごと薬を飲み込んだ。抑制剤は効き目が遅く、即効性がないため興奮はすぐには収まらない。潤んだ瞳で豹賀を見つめて、おねだりをし続ける。 「いっとくが、僕は仕事で疲れているからそんな気分になれない。諦めろ」 「いーや、僕は見たもん。石冰さんのあそこ膨らんでた」  ぷう、と口を膨らませて抗議をする。興奮した頭は本能のまま豹賀を求めていた。多田野の身体は誰のものも受け入れたことはない。Ωではなくβとして生きるために、二十四年間一人で自慰をし続け発情期を乗り越えてきた。そのため、多田野の身体は子孫を作ろうと必死になっている。このチャンスを逃すまいとフェロモンを垂れ流しにした。  豹賀は多田野から発せられる大量のフェロモンに我慢できなくなり、頭を抱えながら会議室を出ようとしたが後ろから多田野が抱き締め引き留める。豹賀は背中越しに当たる多田野自身に興奮し始め、会議室の机に押し倒した。 「あとで後悔しても知らないからな」  多田野のフェロモンに我慢できなくなり、はーっ、はーっと息を荒くしながら前をくつろがせる。後ろから覗く獣の尻尾が、しゅるりと見えた。 「尻尾……うねうねしてる」  豹賀の尻尾は犬のようにパタパタと振らず、ゆっくりとうねるように動いていた。触ってみたいと手を伸ばした瞬間―― 「あっ……!」  尻尾に目を奪われていたせいで、豹賀の肉棒が挿入される瞬間に気づかなかった。奥へ進まれると、ボコボコした塊が蕾の中を刺激していく。豹賀が来るまで多田野は自慰をしていたため、大きくなった豹賀の肉棒をすんなりと飲み込めた。 「やはり苦しいか……?」  ネコ科のおちんちんは排卵を促す鋭いトゲが存在した。だが、妊娠百パーセントの世界になった今、鋭く尖っていたトゲは丸くなり相手を気持ち良く刺激する小さなコブへと進化する。 「やばい、これやばい……んんっ……!」  前立腺を擦りながら奥へと進む圧迫感に目の前がチカチカし始め、無意識に豹賀の首に手を伸ばし足を絡ませた。足首には豹賀のふわふわな尻尾が巻き付いてくる。 「い、いっちゃう……!」  やわらかい毛並みの顔に抱き付きながら、びゅるるっと勢いよく吐精し、多田野は薬の影響で気を失った。

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