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7.イケメンリーマンとドライブデート&星空×××③

「お前、皐月のことが好きなのか? あの中学生のことが?」 「やっ、やっv やぁあv イくっ、でるっ、せーえきでちゃうってぇv」 「なあ東雲、いや、柳……流されてるだけなら、同情してるだけならもう、あのガキに抱かれるのはやめろよ」 「あっv あっ!? どうじょっ? おれ、が、さつきく、にっっvv?」 「頼むから、柳……好きだ。お前のこと、好きなんだ。だからもう、好きでもない男と寝るのは止せ、よっ!!」 「ぃあ゛っ!?」  ぐりんっ! ぴゅるぴゅるっっ!! 思いっきりに前立腺を刺激されて、俺は精液を大輔のセーターに向けて放ってしまった。大輔の言葉の内容は、イった直後にやっと頭にゆっくりと入ってくる。『お前のこと、好きなんだ』? 『同情してるだけ』? 『好きでもない男と寝るのは』? 俺は、皐月くんを好きではないのだろうか。いや、彼は俺の従弟であって恋人ではなく、一番近い表現をすればセックスフレンドというやつで。俺は皐月くんの玩具でしかなくて。でも俺は、皐月くんに抱かれるのは嫌じゃない。皐月くんは可愛い従弟だから、可愛くて、可哀想な、孤独な少年だから、俺は精一杯、どんな手段を使ってでも慰めてあげないと。だから俺は? (俺、皐月くんのこと、どう思ってるんだろう)  息を整えながら考えている内、正常位で両足が持ち上げられる。大輔はいつの間にか勃起させた彼のペニスをズボンから取り出していて、手早くコンドームを取り付けると『ちゅ』とその先を俺のアナルにキスさせてくる。……おまけに俺が考えている途中なのに、ゴムで覆われた亀頭を中に侵入させてくる。 「あ゛っv まっ、あぅっっ!!?」  ず、っちゅん!! 一気に奥まで押し込まれて、俺の喉を仰け反らせる。だって、だっていうなら大輔だって、俺、俺は大輔のこと仲の良い友達だと思っていて。セックスしたいから一緒にいるわけじゃなくて、大学時代みたいになんてことない日常に笑顔して、なんてことないことで協調したいと、そう思っていただけなのに。  ずっ、ずる、ずちゅ、ずちゅ、ズパンッ!  『好きでもない男の寝るのは止せ』と言ったきり、大輔は暫く黙って息遣いだけで、俺とのセックスに溺れている。狭い車内で身体を縮こまらせて、でもしかし、ガチガチに勃起して俺の中をピストンするゴム越しにも熱い大輔自身が、俺を『好きだ』と、そう言っているような気さえした。 「あっv あ゛っv ひっv はげしっ、ひぁあっv!?」 「くっ、はぁっ! 柳、やなぎ!」 (俺は、大輔のこと、好きなんだろうか。だからこんなに気持ち良くて、いやでもだって、皐月くんとのセックスだってあんなに、)  滅茶苦茶に喘ぎながら、車体がゆさゆさと揺れるくらいに激しく求め合う。外の学生がこの車に気がついてひそひそと内緒話をしているのは、求め合うのに夢中な俺たちには知れないことだ。 「柳っ、好きだ、好きだっ! 俺のもの、にっ、いい加減なれよっっ!!」 「あっ、あうっv あっvv わ、っかんなっっ、俺、おれぇっっvv ふぁ、」 「お前が、優しいのは知ってるっ、でもっっ、俺だってもう限界なんだっ……くっ、出すぞ!」 「だいすけぇっ、ゴムっ、ゴムやらぁっっ、生が良いっv ナカ出しが良いっv」 「無茶、いってんじゃねえこの淫乱っ、がっっ!!」  どっ、ぷ。どくどく! 俺の体内で、ゴムの中に大輔の精液が放たれた。ああ、物足りない。いつもの中出しじゃない。だから俺は、どうにかもっと欲しくて、欲しくて、大輔に持ち上げられていた足で大輔の腰をがっちりと、もっともっと奥に入るように、もっと大輔が気持ち良くなるように固定してやった。 「あっ、ぅんっっv!?」  どぴゅっ! と、自分の脚で大輔を固定するのと同時、イった直後なのに萎えていない大輔に、『はー、は、』と息を上げている大輔に『おらっ』とぐりぐり最奥を刺激されて、俺はやっぱりお尻だけで、性器に触れられていない状態でまた、本日二度目のトコロテンをしてみせた。 (ああ、でもやっぱり、生とは違う……、生、生ちんぽ欲しい……v)  思いながら、ずるっとナカから性器を抜き取って汗を拭う大輔の、セクシーな表情にぼうっと見惚れてしまった。しかし次には大輔は、さっさとコンドームを自身から抜き取って口を縛って、ヘッドレストにかけてあったゴミ箱にそれを放り投げる。俺の物足りなげな表情を見て、自嘲気味に笑ってみせる。 「ハハ。お前が押しに弱いの分かってて、俺、勝手なこと言うよなぁ」 「だ、いすけ……俺、俺、わかんないよ」 「ん?」 「皐月くんのことも、大輔のことも好きだけど、それが恋愛でいう気持ちなのかどうか、俺にもわかんない」 「……お前、」 「でもな、俺、その……今は、その」 「東雲?」  上半身を起き上げて、甘えるように大輔にすりよって、俺はズルイ。大輔が俺に惚れていることを知っていて、快楽だけを追って俺は、次の言葉を放つ。 「なあ、だいすけの生ちんぽ、ナカに欲しくてたまんないよ……v」 「っっ!!」 「わかんないよ、わかんないけど欲しいんだってば。なあ、大輔、大輔のおっきいの、俺のケツ穴でもっとずぽずぽして、」 「……っ、っ!?」  自分でも何を言っているんだ、と、後になって思うのだ。そう、後になって。俺の雌スイッチは今フル稼働中なのだ。中途半端なゴムありセックスをされて、もう理性が利かないのだ。俺の手の平は大輔の、出しっぱなしのペニスを這って先っぽを刺激する。刺激すると完全には萎えていなかったペニスがまたガチガチに固くなり始めて、大輔がごくんと唾を飲みこむ音が聞こえたからより身体を擦り寄せる。 「チッ、くそ! お前、どんだけ躾けられてんだ、よっ!!」 「あっv」  また押し倒されて今度は体を裏返されて、滅茶苦茶に激しいバックファックが始まるから、俺は嬉しくて口元に笑みを浮かべる。シートの下に転がった俺のバッグの中で、ピコンピコンとラインの着信音が、鬼のように鳴り続けている事にも気がつかずに、である。 ***  午後八時半を回っても連絡ひとつ寄越さない俺に痺れを切らした皐月くんが、都内の自宅から鬼のように連続して、俺にメッセージを送っている。 「夜には帰るって、約束したのに。約束したのに柳さん……!」  俺がまた大輔とセックスしているのではという皐月くんの予想は大当たりであって。 「帰ってくるまで、『俺』、絶対待ってるから、柳さん」  俺と話す時とは違う一人称で、皐月くんは彼の私室でひとり、俺を呼んでは呟くのである。

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