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第3話 いつからだろうか3
湊の浮気を見つけてから数日経って
【このクラスにΩがいる】
そういう噂が流れって来た。
まるで犯人探しのように皆騒ぎ立てた。
誰だ誰だ!!!お前か?お前か?
体格の小柄な人を中心に指を差していった。
最後に指された僕に白羽の矢がたって僕の答えを聞く前に決めつけるように
「Ωはこのクラスに不要だ!出ていけ!!!」
そう、誰かが言った。
それに乗せられるように、他の子達まで僕を蔑んだ目でみてきた。
「Ωと一緒のクラスにいたなんて」
今まで気付かなかったと憂う者。
「穢らわしい」
Ωを下嫌いし蔑む者。
そう小さく、でも確実に聞こえるように……。
さっきまで、指をさされていた子もいた。
匂うのだろうか?感じるのだろうか?
やはり、溶け込むことは出来ないのだろうか?
βにはなりきれないのだろうか?
皆の罵声に耐えられなくなって…
だんだん目頭が熱くなってきて…でも、そんなの見せたくない。
教室から出て行こうとした。
「おい。なんの騒ぎだ。」
このクラスの唯一のαである藤守くんが僕の肩に手をのせながら教室に入ってきた。
シーンと一瞬でクラスがなって、しばらくの沈黙後もう一度藤守くんが言って先ほど指を差されていた男が
「そ…そいつ、Ωだぞ‼️穢れたΩがクラスにいたんだ。だから排除しようとしてるところだ」
「そいつって、浦田(ウラタ)のことか?」
「そうだ!!!」
肩におかれた手に少し力が入ったと思ったら藤守くんの顔が近づいてきてスンスンとうなじの匂いを嗅いだ。
数回繰り返し匂いを嗅いでくる。
冷や汗が止まらない。ばれるだろうか。
「こいつ…」
僕のうなじから顔を離して皆を見つめる藤守くんを僕は心臓が壊れるんじゃないかと思うくらいの動きをしつつも見つめる。
何て言うの?
「……………Ωじゃないぞ」
「えっ?」
クラス皆が驚いた顔をする。αが言うのだ。βよりもΩのフェロモンを察知しやすいαが言うのだ。
この言葉で僕はその場は救われた。
でも、その噂が消えることはなかった。
いつばれるか…と怯えながらすごし
皆の蔑んだ目。嫌がらせは、尽きることはない。
そして、湊の浮気。
辛い。
どうして、僕が…。Ωは下等な生き物だから…。
そして、最もショックだったのはΩがいるといったのは湊ではないのかという現実。
両親は身内の恥だと言って今まできちんと隠してきた。
あと知っているのは……湊のみ。
湊…………。
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