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第18話 先に逝く者と残される者4
Ω研究委員会の方が6名到着してつき次第、客までお茶を出すよりも先に話が始まった。
「葉月様のことで早速…。前回も血液検査からΩのフェロモンが異常に高くこれが何らかの関係があるのではないのかと踏んでおりました。
結論から申しますとαの体液を葉月様が摂取すれば良いのではないかと考えられます。」
「そうか!具体的は?」
「はい。強制的に発情させたと言うのが今回の発見に繋がりました。
オメガというのは自分の体が準備できたとき発情期になります。しかし今回の場合は準備がままならない状態で発情してしまったことと、魂の番であることがきっかけです。」
「魂の番が?」
「魂の番というのはフェロモンが普通の番よりも 10倍ほど多い 状態であることがわかってます。そのためにフェロモンに異常が見られているのです。
分泌腺の障害といっても過言ではない状態が今の葉月様の状態です。常に、過剰に出ているため、命に関わっているのではないかと言う結論になりました。」
「……」
確かに、副作用はあることを覚悟で行ったことだ。
でも、こんなことまで……
「そして今回、αの力と、獣人の長寿に目をつけた結果体液摂取ということが一番最善だということがわかりました。血でも、汗でも、唾液でももちろん精液でも構いません。摂取する事で少しでも命が生き延びる可能性が上がる。そういうことです」
「そうか。そうか!わかった。また、よろしく頼む」
オメガ研究委員会の方が帰りテオバルト様は覚めない興奮のまま自室に戻る。
その間も一時も彼のそばを離れることはない。
「セサル。この後の予定は?」
自室の扉が閉める前。
僕を抱いたまま揺れる尾を僕に絡み付けながら言う
「今後の予定は、15時より……」
「やめろ。すべてキャンセルだ。」
「……かし、かしこまりました。」
その言葉を聞いたとたんに扉がしまった。
抱かれたまま、ソファに下ろされる。
下ろされて息ずく間にキスされる。
「ん……ふ」
深いキスは子ができてからしたことがなく、すごく久しぶりに感じた。
舌を吸われ、唇を噛まれ、上顎を撫でられる。その間にも唾液が送られる。
口端からは飲み込めない唾液がこぼれるのもよそに次々と、送られてくる
(もしかして、オメガ研究委員会の人がいったことを今しようとしている?)
そう気づいたとたんに、服の上から乳首をさわられる。
「ん゛!」
ほんとに?まって
もしかして、僕を抱こうとしてる?
子がお腹にいるのに?
服がめくられ、露になった腹部を見てもテオバルト様は止まる様子がない。
乳首をさわり、愛撫をしながらしたに降りていく。
キスされ、さわられ、本格的に愛撫が始まった。
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しまる扉をこれほどつっかえる思いで見たことはない。
始めてみる主の顔。
魂の番にあえてからは始めてみる顔をよくされていたが、今のは……
「限度というものがございます。」
誰も聞いていないがそう扉の前で言うことしか私にはできませんでした。
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