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第7話

それから、眠たい午後の授業が終わり、帰り支度を済ます。 「さて、先輩の所に行きますか!」 教室を出て、先輩の教室へ向かうため階段を上ろうとした時。 「浅見純くんって君だよね?」 「え?」 頭上から声が聞こえて顔を上げると、そこには見知らぬ男子生徒がいた。 小首を傾げ、彼を見る。 「俺、大河と同じクラスなんだけど…、さっき伝言頼まれたから、君の教室へ行こうとしてたんだ。」 「え、先輩から?」 「うん、迎えは資料室に来てって。さっき先生に雑用頼まれてたからさ。」 そう言って、彼は困ったように小さく笑う。 「まぁでも、すぐ終わると思うから、早く行ってあげて。」 「あ、そうなんですか!わざわざありがとうございます!では!」 早く先輩に会いたかった俺は、お礼を言って逆方向にある資料室へと向かった。 …俺の背中を見て、そいつが怪しく笑ったのも知らずに。 「せんぱーい!来ましたよー!……あれ?」 ガラッと勢いよく資料室の扉を開けると、そこには誰もいなかった。 「…先輩?」 そもそも電気もついてなくて、人の気配すらない。 …おかしいな、入れ違ったのか? 「せんぱ…」 「大河はここにいないよ。」 「えっ.....ぅ゛ッ!?」 後ろから声が聞こえたと思った瞬間、ガンッ!という音と共に後頭部に鈍い痛みが走る。 その一撃で俺は、ドサリとその場に倒れた。 「お前はエサだ。凶暴なトラの、な?」

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