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今はまだ…
「ァ!…ぁン、ラウ…っ、ァッ!」
動物的な躍動に、全身が敏感になり、勝手に背筋や足先が反り、身体がびくんびくんと震えて、溢れる淫逸な声を抑えることが出来ない。
「アサトッ、好きだ…ハァ、ッ」
常に前立腺を刺激され、硬く膨張した肉棒に奥の奥まで突かれ続け、今まで感じたことのない未知の快感に…耳元で囁かれる愛の言葉に…
ぜんぶ気持ちよすぎて、自然と涙が零れ落ちた。
ラウは左手の腹で、もはや淫靡な液でぐちょぐちょの前を擦り上げるように扱いて更なる刺激を与えてくる。
「んァ!…も、だめッ、ァ…く、ァん!きもち、よくてッ、待ってァ、またィクっ!ふ…ァあぁッ!」
ナカの刺激にソトからの刺激も加わり、口を閉じるのを忘れ涎が滴り落ち、気を失うくらいの快感が襲ってきて…
身体の奥底から突きあがるような射精感が抑えられずビュビュッと激しく白濁とした液を舞い散らしてしまう。
同時にビクンビクンと、後ろが痙攣し、ぎゅぎゅーっとラウの最大限に膨張した獣棒を締め付けてしまうのが分かった。
「くッ、アサト!……出すぞッ」
堪らず小さく声を洩らし…
ラウはオレのナカで絶頂を迎え、思いの丈をその胎内へ、ドクドクッとぶち撒けた。
「……っんン!…あぁ…っ」
ようやく激しい動きが静止し、胎内でビクビクッと震える塊から熱い何かが下腹部へと広がるのが分かって、そのはじめての感覚に身震いしてしまう。
「ハァ、ハァ…」
お互いに今まで感じたことのないくらい凄まじい快感に、受け入れる為の空白な時間が必要なほどで…
そのまま、二人は息を整える。
ラウは粗方、吐精し尽くし、繋がりを残したまま身体を支えあぐらをかいて座り直す。
「ハァ…アサト、俺とツガイになってくれ」
そうして、想いが昂り、後ろから優しく抱きしめ、オレの首筋に浮き出たフェロモン腺を舐めながら願うように囁く。
「……っ、今は、まだ、ダメ…」
激しい性行為にやや放心状態に陥りそうになって…
ラウの存在を充分に感じ幸福に包まれながら囁かれる言葉に、つい流されてしまいそうになるが…ぐっと抑えて首を横に振る。
ツガイになるには、Ωがその相手とツガイになりたいと心を開いて性的な興奮状態になると首筋にフェロモン腺が浮き出てくる。
そのフェロモン腺をαが甘嚙みすることで、αはツガイとなるΩのフェロモンを嗅ぎそのΩの匂いでしか興奮しなくなる。
Ωは噛まれた刺激で、ツガイのαにだけ分かるフェロモンを出す様になって無差別に誘惑する発情期が治まり、身体が変化してツガイとの子を身籠りやすくなる。
そうしてお互いだけを求めあうツガイが成立する。
でも、今のままじゃ、ラウとツガイにはなれない。まだ、周りの理解は得られていない。
もう二度とシィを怖い目に遭わせたくないから。
本当はラウとツガイになりたくても…
「ん、……分かっている、アサト」
我慢する様に頷いて、頬を舐めてくる。
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