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第2話

コンビニすらないこの場所は空は高くもうすぐ夕空に変わる 弦一郎はすっと顔つきを変える 視界にはなにも入らないのだが 確かに気配を感じる 「ふっっ、この俺を御厨弦一郎と知っての」 そう言い終わらないうちに、頬をなにかがかすめた ちっ とっさに左へ受け身でかわしその気配に向かい見る 「なにやってんだよ」 ふふふっ そう笑いを浮かべて等しの青年が立っていた 「弦の腕試してんの」 こんのやろーーーー 金属の特殊武器を拾い彼に向けて なんだこれは!といらつき 「きゃー!暴力はんたーい」 透き通るそうな肌に茶色の髪はさらさらと揺れ デニム素材のジーンズは細身の彼を軽そうな印象を与える 弦一郎は彼に近づき にっと笑い 「どうなってもしらんぞ」 へーい 茶髪の青年は、にこにこしながら、弦一郎の後ろをついていく 「おい」 イラっとしながら、弦一郎は彼に向かって 「楓、おまえ、ほんとずっとついてくんのか」 青年はにこにこして、すっとまなざしは涼しくその端正な顔は腕のたつことなど みじんも見せず 「弦一郎がいくとこ、楓参上ってね。 決まってるんだよ」 弦一郎は、ふっと微かに笑ったような感を見せ 「足引っ張るなよ?」 へーい 間の抜けた返事を繰り返しながら 楓は弦一郎の横に並ぶ そして 山のふもとの町へと足を踏み入れていく。

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