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パソコンで色々調べた。
これは別にヤキモチとかじゃなくて、務めを果たす為……
なんとなく心の中で言い訳しつつ、風呂場のドアを開ける。
自分でも練習してみよう……
風呂で一人、ドキドキしながら、指を入れてみる。
「……痛。」
激しい違和感。全然、気持良くない。光牙に触られてると、もっと体が熱くて……
ため息をついて風呂を出た。
ムク……
夜中、また光牙が起きてベッドを降りた。
また今夜も……
これで何回目だろう……
一人ぼっちで眠るベッドは広すぎて……
…………寂しい。
起き上がって着替えをしてる光牙。
そろりとベッドを降りた。ドアに駆け寄り、思い切って声をかけてみる。
「光牙。どこかに行くの……?」
「…………起きてたのか。俺、出かけるから寝てて。」
光牙が行っちゃう。今から誰か他の人と……
やだ……
「…………行かないで。」
光牙の服の裾を引っ張る。
俺、光牙に捨てられたりしたら……
「珍しい……どうしたの。甘えるなんて。
さっきもしたのに。ヤリたいの?」
何やら嬉しそうな顔。
べ……別にしたい訳じゃないけど。
「じゃあ、キスして。
俺がその気になるように可愛く。」
光牙……俺、知らなかったんだ。
誰かと抱き合うだけで温かいって……
今まで一人を寂しく思った事なんてなかったのに。
「口開いて……」
「ん……」
甘い甘いディープキス。蕩けそうな優しいキスに身を委ねる。
「……ん、ふ……こぉ……が……」
「キスだけでやらしい顔しやがって。」
ヒョイ。
抱き上げられた。
「次は寝室で可愛がってあげる。」
ベッドに降ろされ、優しく抱きしめられる。
微かな甘い香り。なんだか安心する……
「お前はまたキスだけで勃たせてんのかよ。
本当にキスが好きだな。」
「違っ……アッ、ゃ……」
「ここ好き?腰振っちゃって、ユイトはやらしいね。」
「ダメ!あ、ァぅ……」
「可愛い声……」
「もう少し慣らしとこう。」
「んアッ!!あ、ぁ……」
光牙の長い指が俺の中を探る。
「早くここに俺のを挿れたい。なぁ。お前もしたいだろ?」
光牙に熱い目で見れたら訳が分からなくなって、あっという間に意識を飛ばした。
チュンチュン。鳥の声……
眩しくて目が開かない。
モフモフ?
この手の感触は……
俺は狼の光牙に抱きついていた。
「お前なぁ。ご主人様より先に寝るとか……」
「あ、あれ?ごめんなさい。」
ここ何日か、不安で寝不足だったから……
光牙は人に形を変えた。
「こっちはお前が気を失うから、出かけられなかったんだぞ。」
ずっと側にいてくれた?
出かけないで俺の側に……?
光牙の言葉に喜んでる自分がいる。
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