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第18話

そして次に小さく呻いたかと思うと、手を額に押し当てて荒く呼吸を繰り返し始めた。 その姿を見ても大丈夫だろうかと心配する余裕もなく、自分自身も同じ様に呼吸が荒くなっていく。 決して息が苦しい訳ではないが、酸素を求める様にして呼吸を繰り返すが全く楽にはならない。 「はぁっはあっ、苦しぃよ…」 そして先程よりも酷く意識が朦朧とする中、信じられない事に下半身に覚えのある熱が集まっている事に気がついた。 ――嘘っ、何で?何でアソコが…?! ペニスに熱が溜まり半分立っていることに戸惑う。 全身が熱くなって意識が朦朧としていたせいで気づくのが遅れたが、明らかに性的に自分が興奮している事が分かった。 「うっ、ダメ!」 人前で恥ずかしいと思わず隠す為に手を伸ばした。 ――どうしよう、どうしよう?! 「おいっ、抑制剤はどうした?!」 祐羽が返事をしない事に苛立った様子の男が訊いてくる。 今までこんな状態になったことは無く、男の『抑制剤』という言葉で初めてこれがΩの『発情』という事に気がついた。 ――もしかして、これが発情?こんなにも辛いの?抑制剤、抑制剤はどうしたっ?! 予兆等無かった為、まさかこんな場所でいきなり発情期が訪れるとは思っていなかった祐羽は小さくパニックに陥っていた。 Ωにとってはとても大切な肝心の抑制剤はというと、何とか記憶を辿り思い出して愕然とする。 祐羽は今までΩだというのに本格的な発情が来たことが無かった為、大丈夫だろうと高を括り生活してきた。

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