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第19話

その為、今日も薬を後回しにして昼寝をしてしまい、案の定そのまま飲むのを忘れて今ここで見知らぬ男の前で初めての本格的な発情を迎えていた。 「薬は、鞄の中に…」 何とか薬の場所を伝えると男が側に落ちていた鞄の中をひっくり返したが「おいっ、無いぞ」と掠れた声で言った。 そんなはずは…と反論しようとしてハッと思い出す。 いつもは鞄の中にある抑制剤は、昼食後に飲もうとテーブルに置き忘れて来ていた事を。 「お薬無い…お薬無いです」 荒くなっていく吐息と共にそう伝えるが、その間にも前だけでなく後ろの奥がズクンズクンと甘く疼き始め、訳もわからず祐羽は泣き出した。 ――涙が勝手に…それに体が熱くてもう我慢出来ない。 そして、とうとうズボンの上から熱を持ったソレを撫でて刺激してしまった。 「はあっ、あんっ」 普段は全く性欲とは縁遠い自分が、見知らぬ男の前で自慰を我慢出来ない程に発情が酷い。 布越しに撫でるだけでは足りずズボンを脱ぐと、小さく未熟な性器がちょこんと先端から蜜を垂らしていた。 「はぁっ、はぁっ、あっ、あっ」 はしたなくも性器を弄ると、快楽に弱い体は直ぐに達してしまった。 祐羽はそれでも満足出来ない体に戸惑いながらも男を見つめた。 「くそっ…!」 男が力を振り絞り何とか立ち上がり室内を出ようとするが、祐羽は後ろからすがり付いた。 Ωとしての本能が未経験の祐羽を無意識に動かしていた。 「ううっ、行かないでぇ…もうダメ…ダメ、助けて…助けてください」

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