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第20話

αのフェロモンに強烈に惹かれたのはこれが初めての事で、発情と相まってもうどうしていいか分からない。 祐羽が我慢の限界に達しそうになった時だった。 「あっ、ンッ?!」 男がいきなりベッドへと押さえ込んできたかと思うと、祐羽の頬を大きな両手で包み込むと唇を重ねてきたのだ。 初めての事に、これがキスだと気がついたのは数秒後の事で、祐羽は目を丸くして固まることしか出来ない。 「やっ、あっ…ンンッ」 それから息が出来ないと逃れようとするが男は放してくれず、それどころか唇を舐め舌を入れてきた。 怯える祐羽の舌を捕らえると絡め取り巧みな動きで刺激を与え、上顎や歯茎の裏側を舐め回してくる。 「アンッ、はぁ…んぁ」 ただでさえ発情で敏感になっているところに新たな刺激を与えられて、あまりの快感に喘ぐ事しか出来ない状態だ。 気がつけば下手なりに舌を動かし男と絡めていた。 もっともっとと無意識に求め溢れる自分と男の唾液を飲む事さえ既に躊躇ない。 もう体も頭も目の前のαの事しか考えられず、その考える事さえ放棄しそうになる程Ωの血が男を求めていた。 全身が性感帯にでもなったかの様に男に触れられている場所から全身へと熱は広がりジクジクと疼く。 「アッ!あぁっ、ンッ!」 男の唇が離れたかと思うと服を力任せに無理矢理脱がされ、露になった胸の先端へと落ちてくる。 発情のせいか既にピンッと立ち主張していた乳首は吸い付かれると恐ろしい快感を与えてきた。

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