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第23話

「あうっ、アッ、ダメっ、アッ、アッ」 小さな乳首と未熟な性器は男から与えられる刺激で直ぐに膨らみ、そこから感じた事の無い快楽を得て祐羽は喘ぐ事しか出来なくなってしまう。 人の手でされたのが始めてどころか、普段自慰さえも少ない祐羽にとって、この性器への刺激は強すぎた。 男の大きな熱い手の平は、幹から先端へとリズム良く激しく丁寧に愛撫を与えてくる。 我慢しようとしても無意識に刺激を求めて腰を手の平へと押し付けてしまう。 「アッ、アッ、アッ」 ――もうダメっ、イッちゃう…! 祐羽がイクのを察したのか男の扱く動きが一段と速くなり、搾る様に根元から先端へと動いた。 「ッ――!」 祐羽は腰を跳ね上げ硬直すると、感じた事のない程の快感と共に体を震わせながら達した。 人の手によって初めて絶頂に導かれた事は、色々な意味でショックが大きく呆然とするしかなく、解放されたはずの分身はまだ熱を持ちピクピクと震えていた。 そして気がつかない様にしてはいるが、後ろの蕾が何かを欲して前よりも増して疼くのがこうしていても分かる。 奥底から快感と共に何かが迫上がってくる感覚に、何とか抗おうと祐羽は唇を噛み締めた。 ――これって、Ωとしてαを受け入れる本能として当然の感覚なのかも。でも、僕は好きな人と結ばれたい。 弛緩する体をそのままに閉じていた目をゆっくりと開けた祐羽は、次の瞬間驚きから声にならない声で叫んだ。 αの恐ろしい程の魅惑的フェロモンを纏う美形の男が、真顔のまま自分の手についた祐羽の放った精液を舐め取っていたからだ。

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