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第30話 ※微

うちで遊んでいきなよ、という柊木くんのお誘いを丁重にお断りして、僕は自宅に帰った。 まあ、なんとしても送りたいと言われたので、自宅の前までは柊木くんと一緒に来た。 玄関を開けると、家の中は閑散としていた。 そういえば、今日はお母さん、週3で入っているパートの日だった。 ちょっとさびしいな… 柊木くんの家に寄ってくれば良かったかな… いや、でも、彼の家にお邪魔したら、タダでは帰れない気もする。 とりあえず、疲れたし、眠いし、寝てしまおう。 布団に入ると、すぐに睡魔に襲われ、眠ってしまった。 ふと目を覚ますと、部屋の中は真っ暗だった。 耳を澄ましてみたが、階下から物音はしない。 お母さん、まだ帰ってきてないんだな… ふと、下半身に違和感を覚え、手を伸ばす。 「うわ、勃ってるし…」 疲れるほど出したのに…、われながら、若いってすごいな… なんかエッチな夢を見た記憶もある。 柊木くんも登場していた気がする…、恐るべし… 夢精しなかっただけ、マシかな なんとか鎮めようと思っても、なかなか収まらない。 仕方ない、手っ取り早く、抜くか… そろそろと、自分自身に手を伸ばす。 もちろん、自慰くらいしたことはあるけど、あんまり頻度は高くない。 お母さんがいないことが救いだけど、すごく背徳感があるな 上下に擦ってみても、なかなか射精感が高まらない。 恐る恐る、後孔に指を入れてみる。 「ふぁ…、あっ」 思わず腰が浮いてしまうほど気持ちよかった。 柊木くんのせいで、前だけじゃ足りない体になってしまった… 後戻りできないような不安に一瞬駆られたが、目の前の快楽には勝てなかった。 夢中で指を出し入れする。 でも、圧倒的に質量が足りない。 もっと大きくて、熱いのがいい。 叶うなら、柊木くんとキスをしながら貫かれたい… って、うわぁぁ、やめやめ。 なに考えてんだよ、僕! と、一人で葛藤していると、携帯が震えた。 さっきまでしていた行為を思い出し、僕は飛び上がりながら携帯の表示を見る。 あ、柊木くんからの着信だ。 と、とりあえず、出よう。 「あっ、ひ、柊木くん?」 やばい、声が裏返った。 「奏!?よかった…、さっきから何回か電話したんだけど、出なかったから…」 「えっ、あ、ごめん。さっきまで寝てて」 「そっか。無理させちゃったかな…、大丈夫?」 柊木くんのせいとはいえ、心から申し訳なさそうな声で謝るから、ちょっと可哀想。 「ぜんぜん大丈夫。親子ともども元気」 「親子?」 「あ、いや、お母さんも元気だよって話」 僕の息子も元気です。 っていうか、柊木くんの声聞いていたら、より元気になった気がする…

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