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第51話 ※胸糞

「信じられねぇ…、いちいちヤった人間の名前は確認しないって?」 「言ってる意味がわからない。奏こそ、コソコソ蒲田とやってるじゃん」 「ち、ちげぇよ!あれは、昨日、突然決まったから…」 「ふーん?こんな可愛い服まで準備して?」 「だ、だから!これは、元々別の子が着る予定だったんだよ」 「こんなにサイズぴったりなのに?」 「知らないってば!蒲田に聞けよ!」 「ほんと、ムカつく」 「ひゃあ!?いやっ、やだ!!」 するりとスカートを捲り上げられ、パンツを抜き取られる。 「やだっ、服、汚しちゃうから!」 「ちょっと黙ってて」 パンツを口に詰め込まれた。 最悪… そりゃあ、毎日交換はしてるけど、かなり最悪な気分だ。 手で抜き取ろうとするが、秋臣の片腕で、僕の両腕は封じられてしまった。 怖い… こんな秋臣、知らない… 「ンー!ンンー!!」 ガチャガチャとベルトを外す音が聞こえて、背筋が凍る。 後孔に秋臣の先端が当てられた。 ま、まさか、このまま!? 「ンンー!!ン゛ン!!」 必死に首を振っても、腕を振りほどこうとしても止まる様子がない。 嫌だっ、怖い…、助けて メリメリと秋臣が入ってくる。 有り得ないくらい痛い。 ブチブチと皮膚が切れている感覚もある。 「はっ、きっつ…」 「ン゛ン゛ゥ…」 じゃあ、早く抜け!一刻も早く抜けよ!! 思う言葉は次々出てくるのに、こんな布切れのせいで、一切発することはできない。 それでも、熱い塊は、ギチギチと僕の皮膚を裂いて入り込んでくる。 生理的な涙が出て、秋臣の顔がぼやけて見えなくなる。 本当に最低… それから、しばらく揺すられて、ひたすら苦痛なだけの行為が終わった。 禊が抜かれると、僕は横を向いて、ただただ涙を流した。 「…、口、とってあげる」 僕の唾液でぐしょぐしょになったパンツを抜き取られる。 「ヒック…、ウッ…、うぅ…」 こらえていた嗚咽が漏れ出した。 「奏…、ひどくして、ごめん」 「うるせぇ…、ウッ…、二度とその面見せるな」 「ごめん…、俺…本当に…」 「聞きたくない…、秋臣なんか嫌いだ」 「か、奏っ…」 「こんなカッコしたのだって、芦田くんから取り戻すためだったんだぞ…。また、僕との時間を作ってくれるかもって…、おもっ…て…、うええええん」 我ながら、色気のない泣き声だけど、そんなこと気にならないくらい、心が痛くて、大きな声を上げて泣かないと自分が壊れそうだった。

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