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第131話(sideアゼル)

♢ ──翌日。 昨日の長過ぎる休憩が嘘のように、俺はバリバリと機嫌よく仕事をこなしていく。 こそこそ色々考えて好かれようとしたりしたのに、終わりはかくもあっけない。 聞きたかったことをガドがワンパンで聞き出したことにより、俺は素敵な夜を過ごしたのだ。 なんだ、はじめからこっそり擬態して、聞き出してもらえばよかったんだ。 マルガンのことは知らないだろうし、ライゼンなんかなら恥ずかしがるだろうから駄目だが、ガドなら仲がいいので羞恥心ガバガバ判定だったろうに。 クックックとニヤニヤしながら最高の気分の俺は、小さなものを浮かせて操る魔法をフルで使ってペンを浮かせては、すべて同時進行で書類作成と確認し、サインを進めていく。 ふっふっふ、まぁ聞けよ。 昨日のシャルは……すごかったぜ。 俺は知らないことになっているので何も言わなかったが、あのエロ本で積極性と性技を磨くと言っていたのは本当だったようで、夜、自分から乗ってきた。 俺は一瞬やっぱり俺を抱く気か!?と思い、我慢できずに押し倒し返す事にならないよう気合を入れたのだが、シャルは凄く真剣な顔で 『マンネリ化防止のためにもっと色々なセックスを練習したいんだが、お前のコレを貸してくれないか?』 と言った。 ……無機物でもだめだとお散歩形態の俺(仮名マオ)が言ったから諦めたと思ったら、本人のブツを借りれば問題ないとか思ってやがったのか……!! なんて天然スケベなんだ。 チクショウ、おい聞けゼオ。俺の妃は元々ドスケベな最高の嫁だったぜ……! そんなわけで、すごかった。 昨夜のシャルは……すごかったんだ! 「根がくそまじめだから、いちいち舐めながら俺にここはどうだ?とか気持ちいいか?とか聞いてくんだぜ?一切の躊躇なく咥えたんだ、エロの塊だった。世界、最高だ」 うし、昇給従魔リストの確認とその全員分の申請書類署名一山完成。 最後の一枚を山の上に置くと、ライゼンが抱えて運び出し新しい山をドンと置く。 今度はファイル確認。 ククク、いいぜなんでもやってやる。 「それに口でしながら後ろ自分で弄るんだぜアイツ。そんな光景見て我慢できるわけねぇから、俺が触ろうとしたらよ、止めてきて始めから自分からまたがって挿れてきたんだ。めちゃくちゃ素で〝俺の練習だから本番は今度な〟って……!これ本番だろもう気付けよ馬鹿野郎っ!」 「馬鹿だなァ〜でもそれがシャルのイイトコだぜェ?面白い、愉快、本人は真剣。真面目天然のほほんシャルの真骨頂よ?ククク……!」 「そうなんだよアイツは全て最高だけど自分のこと大人だって言うくせに変なとこズレてるのがたまんねぇんだよ……ッ!」 ガドが面白そうにニヤニヤして、尻尾を揺らしながら、今週の巡視報告書を俺の横にバサッと置いた。 おうさ、構わねぇぜ。出来ないことなど今の俺にはありはしねぇ。

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