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強淫

「男のΩ、しかも獣人……」 ベッドにミケルを乱暴に放ったレノは自分の上着を脱ぎながら唇を舐め、横たわる体を押さえつける。ミケルは無意識のうちに人型から半獣の姿に変化してしまっていた。 「あっ! お許しください! ああ……レノ様、あ……ああ」 レノに押さえつけられるまでもなく、既に力もろくに入らなくなってしまっているミケルは人型に戻ろうにも上手くいかない。 「おっと……待てよ? 獣に戻って逃げようなんて考えるな……って、そんなんじゃ無理か」 獣の耳と尾だけ出した状態で意識を保つので精一杯なミケルは、力なくレノの腕にしがみついている。自身の発するフェロモンとレノのそれに思いっきりあてられ動けなくなっているミケルの着物を乱暴に剥ぎ取ると、レノはその首筋に鼻先を埋めた。 「どうだ? 俺を楽しませるか?」 「ああ……はあ……ん」 不意にレノに尾の付根を摩られミケルは情けなく声を漏らす。もうどうしたって力が入らず、寧ろ早くこの疼く体をその手で弄って欲しいとさえ思ってしまった。 「凄いな……男のΩは初めてだ。どんどん甘い匂いが溢れてくる……もうこんなに濡らして、はしたない」 レノはベッドの上で突っ伏して悶えているミケルの腰を掴みグイッと自身に引き寄せる。そのまま丸見えになってヒクついているミケルのアナルに鼻先を寄せた。 「ここに俺のが欲しいのか? ほら、このイヤらしい匂いを撒き散らしてるここをどうして欲しいんだ? あ?」 何もしなくても既にそこはΩ特有の愛液で溢れ、グチュリと卑猥な音を立てながらレノの指を受け入れた。レノは確かめるようにその内壁を何度も何度も愛撫する。その指が動く度にミケルは悲痛な声をあげ、涙ながらに許しを請うた。 ミケルはこれまで何度も発情期は経験してきた。生きていく上で当たり前の事としてそれはあった。抑制剤を飲み、日常と何ら変わらずに発情期を過ごしてきた。誰とも番わず、誰とも欲を発散させることもなく……だから他人に、ましてや力の強いα相手に性行為などは今まで一度だってしたことがなかった。 体はレノを求めている。これはΩの(さが)だ。全身から溢れ出てくる淫欲に抗うことは到底出来ないことと分かっている。それなのにどうしても湧き上がる恐怖心にミケルは涙が止まらなかった。 「レノ……様、や……だ……おやめください……ああ、あっ……そんなところ……あんっ……や……だ、怖い……」 レノを求めて腰が揺れる。それでも泣きながら必死になって抵抗をする姿に違和感を感じたレノは、苛立ちながらミケルを抱き起こした。

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