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*12.体育館のトイレ②
従順な彼の行動に奏太は口元を緩めると、彼の前にしゃがんだ。
性器は洗ってもないし便器に顔を突っ込むみたいで少し抵抗があったが、口に含んで柔らかく舐めただけで白坂は反応を示してくれたので、すぐに気にならなくなった。
白坂の押し殺すような息遣いが短くなって、徐々に余裕がなくなっていく。
「……は……ッ、ん……うぐ」
先端が弱いらしく、尖らせた舌先で嬲ると頭上から「ぁッ」と小さく声が漏れた。溢れる蜜を吸い上げて亀頭にしつこく舌を這わせると、口内であっという間に張り詰めた。
白坂は掴むのがやっとというような弱い力で奏太の頭を押し返そうとする。なおも離れない奏太に彼は切羽詰まった声を出した。
「そ……奏太……」
「なに、もう限界?」
唇を陰茎に添えたまま、尋ねると白坂は恥ずかしそうに眉を寄せて頷いた。こんな短時間で追い詰められて屈辱なのだろう。奏太は彼の左足を持ち上げると、その体を折り曲げた。突然、片足を取られた白坂はバランスを保とうと手が背後のタンクを掴む。
「……ッ」
「ほら、持って。自分の足だろ」
言われるがまま、片手で己の太ももを抱えると今にも爆発寸前の陰茎と秘部があられもなく晒される。興奮のせいか恥辱のせいか白坂は顔を真っ赤にして目を伏せていた。
後孔に指を挿れると白坂はびくりと体を跳ねさせて、天井を仰いだ。
「あっ……」
慣れて柔らかなそこを探るように深く潜ると、盛り上がった内壁を柔らかく撫でた。白坂の足が痙攣したみたいにびくんと跳ねる。その蕾はもっと欲しいと言わんばかりに奏太の指を締め付けるのに、理性にしがみつくように首を横に振る。
「んん……、あぁ……ッ、も、ダメ……ダメだ……、奏……太……」
「なんでダメなの? 好きでしょ、ココも」
ワイシャツの上から乳首をつまむと、白坂は悲鳴をあげて涙を流した。
「ひぃっ……、もぅ、イかせて……、頼むから……」
「本当、淫乱だよな」
「ぁ、拡げない……で……」
指を増やしてかき混ぜてもそれすらも快感に変えてびくびくと体を震わせる。
自分で弄っているのか、それとも奏太以外にも後ろを解すような人がいるのか。どちらかは知らないが、白坂の後孔は排泄のための器官ではなく、完全に性器であった。
「挿れてやるよ」
「え……ぁうッ……待って……」
奏太は己のファスナーを下げると、陰茎を出してその性器に先端を押し当てた。淫らな姿で煽られたせいで奏太自身は硬く勃ち上がっている。そこで初めて白坂の制止の声に戸惑いの色が混じった。
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