この体になってから３ヶ月程がたった・・ 俺の体は縮んでたわけではなく　 あまり思い出したくないが・・・・ 多分・・あの事故で俺は死んだ　 そんでもって何故か死にかけてた　 この餓鬼の体に俺の魂が入ったってところか？　 この餓鬼は1歳の誕生日になる５日前に毒を飲まされて　 かなり危険な状態だったらしい。 俺は今「クリストファー・ルーク」って名前の餓鬼1歳３ヶ月の体になっていた　 しかも、俺が居た世界とは全く違うようだ 悪魔や天使がいて　魔法も使えるらしい 金や宝石などを巡って色々な場所で戦争とかもドンパチやっているみたいだ　 給仕してる女供が噂してた話が本当なら　 この餓鬼は、この国の王の７番目の息子で 兄弟から命を狙われて死にかかってたらしい　 まるで映画やアニメみてーだな・・ だが・・まいった・・ とりあえずは大人になるまで生き残る術を身に付けねーと・・　 この先この身体で生きていかなきゃいけないんだったら　 また一から身体鍛えねぇと・・ 面倒だが　命も狙われてるみてぇだしな・・　 俺の人生はかなり濃い人生だったと思う　 0歳から双子の妹と一緒に芸能界に叩き込まれた　 あの業界は色々見えて中々面白い場所だった 表も裏もよく見える場所で42年間俺は、かなり楽しんでやってきた　 自分でも思う存分好きな事を出来たと思っている 結構満足の行く人生を歩んできた〈身長と童顔にはいささか不満はあったが・・〉 ただ・・ただ・・あんな死に方は嫌だ・・ 最後に大事な仲間〈メンバーと運転していたマネージャー〉が 死んで逝く様を目に焼き付けてから死ぬなんて..胸糞わりぃ・・ 次こそは　あんな終わり方はしない・・ 俺はこの体になってから 昼間は勉強　 夜は筋トレ 主にこの二つを毎日続けることにした まずはこの世界の事を知るために本を読むことにしたが　 字が読めなかった為・・というか・・ ひらがなとカタカナは読める・・・・だが！ちょいちょい出てくる　 この絵だか記号だかが読めん！ ちなみに漢字はないらしい・・　 仕方がないので、この世界に来た時 ベッドの側でメソメソ泣いていた男【ケルベロス】に色々教えてもらっている　 どうやら俺の世話係のようだ・・ この男だけが俺の相手をまともにしてくれる 他の人間は一応話しかければ返事をしてくれるが 厄介な物を見るように顔を歪ませ「では失礼致します」と そそくさと逃げていってしまう　 そうこんな何の役にも立たない王子に構っていられないとばかりに…　 毒を盛られた後遺症って事で　 体が回復した後も　車椅子〈今はベビーカー〉＋病弱な王子を演じる事にした　 さすがに車椅子に乗ってる上に病弱な王子が 次期国王に選ばれる事はないだろう　 つまりは他の王子達からは命を狙われる事はなくなった・・と思う　 不便だが、この城を出るまでの辛抱だ！