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11カラット~恐怖の羽音~

地面に膝をつきorzの形でゼーゼー息を切らしていたら ライオンが俺の目の前まで来て、ペロペロ顔を舐めて来た 「諦めろ・・お前に害があるわけではあるまい・・寧ろお前にとっては良い事ばかりだぞ、女神を呼び出し その力を思う存分使うことが出来るのだ」 「いや・・いらねーし・・ん?待て待て・・お前今俺の顔舐めたよな・・」 「なんだ?やはり他の人間同様・・お前も獣は汚らわしいなど、災いを呼ぶからと触れられたくはないか?」 「ちげーよ!そう言う事いってんじゃねぇ!・・ちょっと失礼しますよ!・・と」 俺はライオンの口を無理やり開いてその舌を触った・・ ライオンが直ぐに頭を振って嫌がった為、俺は手を離してやった。 「いきなり何をするのだ!お前は!」 「いや・・舌ザラザラしてないから・・なんで?・・あれ?そういえばお前体・・小さくなってる?」 ライオンの体は普通のライオンよりちょっと大きい位まで縮んでいた 「今頃、気づいたのか・・お前が女神と水遊びしてる間に体を元の大きさに戻しただけで、此方が本来の大きさだ・・それより舌の事など よく知っていたな・・そんなことまで本に載っておるのか?舌は食事を取るとき位しか変化させん」 「変化って・・そんな事も出来るのかよ・・;あ・・なあ・・ずっと聞こうと思ってたんだが・・この森に来る度に、スゲー囲まれて視線を感じるんだが・・他にも誰かいるのか?」 「ん?ああ・・そうだったな・・紹介しておこう・・おい!お前たち覗いとらんで 出てきて、ちゃんと挨拶せんか!」 「はい!」 「わーい♪お話していいんだよね!」 「触りたーい!」 ライオンの呼びかけに一斉に木々の間から声と共に『パタパタ!』飛んで現れた生き物を見て俺は『ゾワゾワっ―――!』っと鳥肌がたった 「――――――っっっ!!!!う゛!!わあああーーーーーーーーっ!!」 俺は叫びながら、ライオンの前の両足の間に入り 片方の前足の後ろに隠れた 「な!?急にどうしたと言うのだ!?」 「その者達が怖いのではないでしょうか・・?ルークが怯えてるようにみえますわ・・」 「何!?私達の事は平気だったのにか・・?こんな小さな生き物に今更怯えるとは思えんが・・おい・・お前まさか・・あんなのが恐ろしいとか言わんだろうな?」 「俺・・昔から・・虫だけは駄目なんだ・・どっかに追い払ってくれ!」 ライオンの足をギュッと掴みながら言うと  女性とライオンは小さい者達を見ながら 小さい者達は自分たちの体を確認しながら 俺以外の全員が眉間に皺をよせ声をそろえて言った 「「「虫・・?」」」 「・・・あれは虫ではない・・この森に住んでいる妖精だ・・大丈夫だから出て来い・・」 「ふざけんな!!よく見ろ!羽はえてんだぞ!蝶(チョウ)や蛾(ガ)と同じ羽がな!奴等はプロフェッショナルだ・・きっと予測出来ない動きで俺を・・」 「僕をよく見てよ、虫じゃないでしょ?」 10cm位の人の形をした金色の蝶がヒラヒラと目の前で話しかけてきたので俺はとっさに 「ひっ―――!」と声を上げライオンの腹の下まで移動した 「おい!虫除けスプレーか殺虫剤持ってねーか!!?アレを何とかしてくれ!あの数は駄目だろ!!きもい!キモイ!吐く!」 「おい!やめんか!私の腹を下から叩くでない!うっかり潰してしまったらどうする気だ!」 「本望だ!今すぐ俺をこの地獄の様な場所から解放してくれ!そうだ!!それがいい!今すぐ俺を楽にしてやってくれ!頼む!」 「そこまで嫌なのか・・;人間は妖精を見ると喜ぶものだがな・・使い道がたくさんあるからな・・特に人間の子供は羽をむしって遊ぶと聞くが・・お前はやるなよ!羽をもがれたら弱って死んでしまうからな・・」 「頼まれたってやらねーよ!ウェ~っ!想像しただけで気持ち悪っ!」 「おい!そこで吐いてくれるなよ!もう お前達は下がれ!怖がっておる!慣れるまでは、この子の視界に入ってはならん!」 『えーーーーーーーーっ!』 妖精たちのブーイングがアチラ此方から聞こえた 「黙って早く下がらんか!!!」 ライオンの怒鳴り声に「きゃーーっ」と妖精達は散りじりに逃げていった

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