14 / 33

14カラット~儀式の音~

月日は流れ、俺は無事に今日4歳の誕生日を迎えることになった・・ 朝、森から帰ってそのまま洗面台へ行き 俺は長い前髪をヘアバンドでとめて顔を洗った・・ 目の前の鏡には背中まで伸びた金の髪と金の瞳の子供の姿の俺が映っている・・ 可愛いとは思うが・・ やはり黒髪黒目だった頃の俺の方が俺は好きだった・・ 毎日森で鍛えてきた事もあってか、魔法を抜きにしても 以前の俺よりも遥かに強くなってしまった・・ この体になってわかった事は、前の体よりも軽く  ジャンプ力と腕力がかなりあることだった・・ 「此方にいらっしゃいましたかルーク様・・おはようございます。今日は儀式の日ですから前髪を少しお切りになりませんか?」 ケルベロスが洗面所の俺の居る部屋へと入ってきた。 俺はとっさにヘアバンドをはずし前髪で顔を隠した 「いい・・このままで・・」 「そうですか・・では支度をして【審査の部屋】へ行きましょう。」 ・・・審査の部屋へ入ると神官と騎士が5人ずつ左右に分かれて立っていた。 その中にいたツルツル頭の神官が俺の前まで来た 「初めましてルーク様、私は最高神官長の【ゾンビ】と申します。今日は宜しくお願い致します。今から第七王子ルーク様の儀式をはじめます。ルーク様、此方の水晶を左手でお持ちください、その後右手で此方をお持ちください」 水晶の方は以前リオンに持たされた玉と同じだったが・・ この右手に持つように言われた石・・ターコイズに似てる・・ 宝石には興味はなかったが 仲のよかった従兄の家がジュエリーをコレクションしていたので  それなりに知識があった。 俺は左手に水晶を持ち石を右手に持とうと思った瞬間  今日は儀式があるからと、森から付いて来てくれたサラスの声が頭の中に響いた。 《お待ちなさいルーク!まだ、その宝石を持ってはいけません!》 《お!びっくりした!?・・何でだ?》 《其方の宝石は貴方の魔力を出しやすくする為のものです。それを触ってしまったら、わたくし達が準備をする前に色が変わってしまいます。》 《お~;そりゃ危なかったな・・》 《さあ、わたくしの方は準備出来ましたよ》 《おう!俺もOKだ!じゃあいくぞ!》 俺が宝石を右手で握ると水晶から一気に大きな光があふれ出した 「え・・!?《サラス!ちょっと!これ!どうなってんの!?練習の時と違うんですけど!!》」 《ルーク!もっと力を抑えなさい!宝石の力で魔力が出やすくなっているのです!》 《どのくらい抑えりゃいいんだ!?・・・これくらいか?》 《もっと!抑えて下さい!・・・・もっと!・・・・・そう!そこですルーク!それ以上抑えてしまうと水晶に他の色も出てしまいます!気をつけてください!》 《了解!って・・いつまでこの儀式続けんだよ?》 ツルツル神官ゾンビを見ると  体が少し前かがみになっていて、口が開きっぱなしになっていた。 あの映画とかでよく見る【ゾンビ】が 油彩画の【ム○クの叫び】と結婚し、  子供が出来きて、その子が大人になったら  きっとこんな感じになるんじゃないかと思うほど・・ ちょっと顔が怖いデス・・ 「あの~・・まだ・・ですか?」 遠慮がちに聞くと神官ゾンビはハッ!と我に返ったように 「・・!いえ!もう宜しいですよ石を此方に・・」 やっと終わったか・・と一安心していたが・・ 周りの奴等の顔を見て嫌な予感がした・・ 全員驚いた表情をしていたが・・ その中の、一人の騎士が目を見開いて笑っているのにヤバイ感じがした・・ 「それでは!第七王子ルーク様は【光】の力をその身に宿されている!私のこの判断に異議がないものは承認を!」 『承認した』 『承認致しました』 「それではルーク様、本日の儀式お疲れ様でございました。」 神官ゾンビがそういうと同時に、あの笑っていた騎士が勢いよく扉を開け、 走って何処かへ行ってしまった。 「なんと!まったく行儀の悪い!」 などと言って、その騎士の走っていった方を見ながら 神官達はブツブツ文句を言っていた。 「さあ、ルーク様お部屋へ戻りましょうか」 後ろからケルベロスが車椅子を押してくれる。 「ケル・・ぼく・・ねむい・・」 「力をお使いになったので、お疲れになったのでしょう・・お部屋で、またごゆっくりお眠り下さい。目が覚めましたら、いつもの様に石で御呼び下さい。」 この宝石は呼び鈴みたいなもので、 俺が持ってる青と白の色が入った石を、数回振るとケルベロスが持っている鈴が鳴る仕組みだ。 鈴の中に俺の持ってる石に反応する石が入っている。 この世界では、宝石を削って  宝石の力の付いた粉を混ぜ、加工して日常生活で色々と便利に使っているらしい。 ≪ルークわたくしは役目も終えましたし、そろそろ戻りますね≫ ≪ああ・・ありがとう助かったよ・・≫ ≪・・・余り成功したとは言えませんが、無事に終えてよかったです・・≫ ≪まあな・・でも多分、不味い事になるんだろうな・・正直あいつ等の反応見て嫌な予感しかしなかったよ≫ ≪わたくしもです・・何事もなければいいのですが・・とりあえず今はゆっくりお休みなさいルーク、また夜森で考えましょう・・≫ ≪そうだな・・≫ ≪お休みなさいルーク・・よい夢を・・≫ ≪おやすみ・・サラス・・≫

ともだちにシェアしよう!