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29カラット~王と子の音~

カールが来てから2日目の朝。 俺宛てに国王から呼び出しの手紙が来たとかで ケルベロスとカールと共に今、国王の居る部屋へと向かっている。 大きな扉の前まで来るとケルベロスが扉に付いている宝石を叩き呼び鈴を鳴らした すると大きな扉がゆっくりと開き 広い部屋の中には大きなテーブルとソファーがあり そこにフェルドとカルトが座っていた。 あれ?何で2人がここに居るんだ? 俺と一緒で王に呼び出されたのか? 「ルーク様、国王様にご挨拶を・・・」 部屋に入るとケルベロスが小さな声で俺に声をかけてきた。 騎士2人が座っている少し離れた場所に机と椅子が置いてあり 見るからに偉い人がそこで仕事してる感じの高級な作りをしていたので、 俺はその豪華な椅子の横に立っていた50代くらいの男性にケルベロスから習った挨拶をしたのだが・・・ お返事が返ってきません・・・ 「あの、国王陛下・・・?」 「・・・私はこっちだ」 「え?」 声がした方へ振り向くと 騎士2人が座っている前のソファーに不機嫌そうな顔をした金色の髪の青瞳をした若い男が座っていた。 え?まさか・・・歌舞伎町でホストやってそうな顔したアイツが国王? いくらなんでも若すぎねぇ? 違うよね・・・ケル? 扉の側で控えていたケルベロスの顔を見ると 真っ青になって首を横に振っていた げっ!?ヤッベっ!間違えたっ!? いや!だってだって!あっちの人の方が国王っぽいじゃん! ヒゲ生えてて威厳あるよー? 俺はもう一度豪華な椅子の横に呆然と立っている男性を見てから ケルベロスを見るとやはり彼は首を横に振り ソファーに座っている若い男の方に目線をやった。 ううっ・・・やっぱ俺が間違えたのね? だって国王に初めて会うんだから間違えたって仕方ないだろう!? 俺はゆっくりとソファーの近くまで車椅子を移動させ 国王に先程と同じように挨拶をした。 「お前は自分の父親の顔もわからんのか?体だけではなく頭も弱そうだなお前は」 うっわ!こいつすっげー!ムカつくぞ!? やっぱ街で聞いた通りのクソ国王のようだな! 街では『王族を怒らせると処刑される』と噂されていた。 「フェルドさんとカルトさんは、どうして此処に?」 俺はムカつく国王を無視して騎士2人に話しかけた 「え!?えっと、あの俺・・私達も国王様に」 フェルドがそこまで言うと国王がテーブルを蹴り テーブルの上にあったグラスや花瓶が大きな音を立てて倒れた 「誰が勝手に喋ってよいと言った?私の許しもなしに口を開くな」 「も、申し訳ございません!」 冷たくフェルドを睨み付けた国王にフェルドは慌てて謝罪をした。 クッソ!偉そうに!めっちゃ殴りたいが・・・ ここはジッと我慢の子よ!ルー君! 何故か先程から国王が俺を黙ったまま見ているので 居心地悪くなってきた俺は国王に話しかけた 「あの、私はどうして此処へ呼ばれたのでしょうか?」 「頭の悪いやつだな、勝手に口を開くなと私は言ったはずだ」 だったら、いつまでも沈黙してねぇで何かアクション起こしてくださいよ! もし、これがテレビの収録中だったら動かねぇ、喋らねぇなんて事やったら スッゴイ怒られてるとこだからな! 「・・・第七王子お前幾つになった?」 俺は車椅子に付いている宝石から紙とペンを取り 4才と書き国王に見せた 「何のつもりだ、私を馬鹿にしているのか?」 そうだよ?だって、喋るなって言われたしー  俺は紙に『口を開くなと言われましたので』と書くと 国王は苛立ったように「もうよい、お前はそのまま口を開くな!」と言ったので 国王がフェルドとカルトと話をしている間 大人しくしていた。 どうやら、騎士2人は戦争の為の軍資金と カルトは金幸祭でのもう一つの賞品を受け取りに来たようだ。 カルトは国王からピンポン玉ほどのサイズの 金の玉を受け取ると「ここまで大きい金は始めて見る」と驚いていたが 竜王【キング】が居る城の地下にあるボーリングの大きさの金を見慣れていた俺は 随分可愛いサイズの金の玉だな~と思いながら見ていたら カルトが金の玉を手に俺の方を向き綺麗に微笑んだ。 くうっ!普段仏頂面なくせに!何て破壊力だ! 芸能界で綺麗な顔を見慣れている この俺がうっかり妊娠するかと思ったぜ・・・ カルトの不意打ちの笑みに動揺していると 突然国王が俺の方に顔を向けた 「お前の欲しいものはなんだ?」 俺が首を横に振ると国王は更に不機嫌そうに 「口を開くのを許す!だから早く答えろ」と言ったので俺は仕方なく答えた。 「特に欲しいものはありません・・・あえて言うならお金ぐらいですかね」 「金だと?何に使うつもりだ?」 「戦争の為の資金にしますが」 「それならば、十分な程この2人にやった・・・それに、その金はこの国の国王として渡したものだ お前には父として一つだけ欲しいものをくれてやるから言え」 「父として?でしたら何もいりません、父としてからの貴方からは何一つ受け取りたくはありません」 「・・・何だと?」 「国王様は今日初めて会った子供を自分の子だと認識できますか?私は今日初めてお会いした貴方を父だとはとても思えませんでした」 「な・・んだと・・?」 俺の言葉にしばらく固まっていた国王だったが 再びゆっくりと口を開いた 「・・・親子として認める認めないなど、そんな事はどうでも良い事だ・・・自分の子が戦場へ行く時は父が子に餞別をやるのが王族の決まりだ、受け取りたくなくとも受け取ってもらうぞ」 「・・・わかりました、では宝石かお金をお願いします」 「駄目だ、他の物にしろ」 「何故ですか?」 「それは、そこの2人にやった物と同じ物を渡すわけにはいかないからだ」 えー?もう!面倒くせぇな! 「・・・お願いです!どうか!国王様に直接お話をっ!」 「何事だ!騒がしい!」 俺と国王が話をしてたら  扉の方が急に騒がしくなり イラついた国王がそちらに向かって怒鳴りつけた 「国王様!?【タイラー・ガードナー・アルト・ヴァレリー】でございます!どうか!少しで良いのです!お話を!お願いです!」 あ!アルトだ!慌ててどうしたんだ? 「何だ、お前の息子かガードナー・・・」 「申し訳ございませんソレイユ様!アルト!何をしている出て行け早く!」 「父さん頼む!直接話がしたいんだ!通してくれ!」 おお!扉の前に居た騎士はアルトの親父さんだったのか! うーん・・・言われてみれば似ているな 「ガードナー良い、通せ・・・それで?話とは何だ?」 扉の前に居た騎士4人に抑えられていたアルトが解放されると 国王がアルトの前までゆっくりと歩いて行った。 「どうか、私も悪魔討伐に加えていただきたくお願いにまいりました!」 「ああ、その件か・・・それならば駄目だと申したはずだが?お前は第一王子の専属の騎士であろう?第一王子を守るのがお前の仕事だ、何故そんなにも今度の戦争にこだわる」 「そ、それは・・・っ!私も騎士でございます!国を守る為に今まで必死に剣をみがいて参りました!だから、どうか・・・っ!・・・え?・・・ルーク・・王子?」 国王と話をしていたアルトが俺が居るのに気づき驚いた顔で俺の名を小さく呟いた。 「ああ、なるほど・・・そういえば確かお前はアレが産まれた時、専属騎士になりたいと言っていたな」 国王が冷たい目で俺を見た 「おお!そうだ!専属騎士で思い出したぞ!カルト、第一王子がお前を専属騎士に推薦してきた、祭りで優勝したお前を気に入ったようだ・・・次の戦争は第七部隊の準備だけしたら戦争には行かずお前は第一王子の専属騎士となるがいい」 「「なっ・・・!?」」 国王の言葉に思わずカルトとフェルドがソファーから立ち上がり声をあげる 「お、お待ちください!カルト副団長が居ないと私達第七部隊はかなり厳しい状況になってしまいます!それだけはどうか!」 「なんだフェルド、お前は友人が危険な戦場に行かなくても良くなったと言うのに喜んではやらんのか?」 国王の言葉にフェルドはハッ!としてカルトを見た 「馬鹿フェルド、戦ってこそ騎士だと前にも言ったはずだ専属騎士なんて冗談じゃねぇ」 小さい声で眉を寄せ悔しそうな顔でフェルドにそう言ったカルトだったが、 どう国王に言葉を返すか困っていた・・・ 第一王子の専属騎士になんてなりたくはないが、 下手に断ればアルトのように自分の家族に危険が及ぶ可能性が高い・・・ 前例が目の前に居るだけあって、あの姿が未来の自分だったらと思うとゾッとした・・・ それだけは避けたいと思っていたカルトが 縋る様に俺を見てきたので俺は小さく首を振った。 いや、無理無理・・・ワリィけど助けてやれねぇよ? だって相手国のトップの人だよ? それでも俺をジッと見つめてくるカルトに俺は車椅子に付いている宝石から 白いハンカチを出して『降参で~す』の意を込めて上下に小さく振って 反対の手で『バイバイ・・・カルト君』と手を横に振ると カルトが物凄い怖い顔で睨み付けてきた キャッ!?カルト君ったら、そんなおっかない顔して美人さんが台無しよ? ほら!笑顔笑顔!さっきみたいな素敵な顔で笑って見せて? その時カルトが何か思いついたような顔をしてから俺を見てニヤリと笑みを浮かべた。 あ、何?あの顔・・・ その笑顔は俺、望んでない・・・ 何か嫌な予感するな 「国王様!第一王子に専属騎士を推薦していただいた事、とても光栄に存じます・・・しかし!私は次の戦争から帰った暁には第七王子ルーク様の専属騎士にしていただくお約束をルーク王子と交わしている為!大変申し訳ありませんが、そのお話はお受け出来ません!」 そうハッキリと国王に答えたカルトに俺は驚きのあまり白いハンカチを床へと落とした。 なぁにぃぃ~~!!?聞いてねぇよ!約束なんか交わしてねぇし! クソッ!俺に面倒を押し付けてんじゃねぇぞ!カルト! そのカルトを見れば勝ち誇ったかのように笑みを浮かべ俺を見ている 「それは誠か?第七王子」 え!?今度は俺ピンチ! どうしよ、さて国王に何て答えるかな・・・ 悩んでいると、目の前に俺が落としたハンカチが差し出された ゆっくりと顔を向けると悪い笑みを浮かべるカルトがそこに居た 「落とされましたよルーク王子」 「・・・ありがとうございます」 俺がハンカチを受け取り礼を言うと 小さな声で「わかってますよね?ルーク王子」と言いながら俺を怖い顔で睨み付けて来た 「・・・戦争が終わり 城へ無事に帰ってこられたら、私の専属の騎士にすると・・・カルト副団長とお約束いたしました」 「そうか・・・カルト本当に良いのだな?戦場へ行かなくてもよい選択肢がお前にはあるんだぞ?」 「はい、それでも騎士として王子を守りこの国の為、次の戦争へ行く方を選びたいと思います!そして必ずや勝利してまいります!」 「わかった、それならば悪魔討伐から無事帰還したら すぐにでも第七王子の専属騎士になる儀式を行ってやろう」 そう言った王の言葉に礼を返したカルトを羨ましそうに 一人の騎士が見ていた 「国王様どうか!私も戦場へ!お願いいたします!」 「それは駄目だと何度言わせる気だお前は」 一部始終を見ていたアルトが、もう一度国王に懇願するが 王はため息を付き軽く首を横に振った 俺は駄目もとでチョット聞いてみたい事があったので アルトの方を向いていた国王に声をかけた 「あの、私からお願いがございます」 「何だ?アルトの件だったら答えは変わらんぞ」 「いえ、そうではなく戦場へ行く兵士と騎士の人数を出来るだけ減らして欲しいのですが」 「何?」 「「はぁっ!!?」」 俺の言葉に王だけでなくフェルドとカルトが驚いて俺を見た 「増やすのではなく人数を減らすだと?」 「はい」 「・・・何故だ?」 「人数が多ければ多いいほど私の負担が増え勝利への道が遠くなるからでございます」 「・・・詳しく話せ」 「戦いの最中、人数が多いいと それだけ目が届かない人や治療魔法が遅れる人がいて死者が多数出てくる可能性が高いですし、私も大人数だと集中出来ません・・・なので、少人数であれば私も集中して傷を治すことが可能になり騎士と兵士達の人数も少ないとはいえ死者が出ないので減ることはありませんので・・・出来る限り人数は最小限にしてほしいのですが」 本当は一人で行きたいけどね 「・・・ふむ」 お?国王がちょっと考えてる!ヨシ!ここで一気に畳み掛けるぞ! 「もし、出来る限り人数を最小限にしてくださるのであれば、私が居ない間ケルベロスとカールには国王様のお仕事のお手伝に行っていただこうと思っているのですが いかがですか?」 「「なっ(ルーク様!なんて事を)・・・!?」」 「「(うわ~・・王子ヒデェな・・・)」」 何だか扉の側で控えているケルベロスとカールの声が聞こえてきたような気がするし フェルドとカルトが非難の目で俺を見ている気がするが、 別に気にしないもんねーだ! 「何!?それは本当か!?」 「はい!もちろんでございます!」 「いいだろう!それで何人ほど削ればいいんだ?」 「出来れば兵士を連れていかないで騎士の人だけとかは・・・駄目でしょうか?」 「ちょ!?ルーク王子!他の騎士団は多いとこは50人位居ますが!第七騎士団は5人しか居ないんですよ!?」 フェルドが俺の隣で跪いていたカルトの隣まで素早い動きで移動してくるなり 大きな声で言ってきた 「フェルド団長、今は国王様とお話しているので 邪魔をしないでいただけますか?」 「いや!でも・・・っ!」 「・・・フェルドいいから、とりあえず黙って座れ」 少し俺がイラついたのに気づいたのかカルトがフェルドを黙らせてくれた 「我が国の面子もある、流石にその人数は許可出来ない」 「では、騎士と兵士10人!」 「駄目だ最低でも兵士100だ」 「多すぎます、20ではどうですか?」 「・・・せめて90だ」 「う~・・・25!」 「少なすぎだ・・・わかった、では兵士80だ!これ以上は譲らん!」 「ケルベロスだけでなく今回はカールも付くんですよ?国王様のお仕事凄く楽になりますよね?何といっても優秀な人材が2人も入るのですから・・・いいですね国王様・・・私も兵士の人数減らして次の戦争、少しでも負担を減らしたいなぁ・・・」 「くっ・・・!50だ・・・」 「もう一声!そこの騎士の説得も致しますので!・・・26!」 「へっ・・・(俺)?」 俺が急にアルトを指差したのでアルトはキョトンとした表情をした 「・・・・・・・・・・・・・・・30」 「はい!ありがとうございます国王様!では騎士と兵士30人で行ってまいります!兵士に使う分だった予算はお返しいたしますので」 「いや、金は返さなくていい」 俺と国王の会話を聞いていた騎士と執事達があんぐりと口を開き 俺と国王を静かに見つめていた 「あ、ケルベロスとカールの体を考慮して勤務時間は朝の9時から夕方4時まででお願いいたします。ケルベロスはまだカールの教育期間中でもありますし カールもまだ入ったばかりで覚える事がたくさんありますからね」 「わかった、わかった・・・それでお前は欲しいものは決まったのか?」 「へ?あ、いえ人数を減らしていただいので もうそれで十分ですが」 「駄目だ、物にしろ・・・そうだ大きな馬車や魔法剣とかはどうだ?」 ん?馬車・・・?そういえば! 「あの!馬車で入浴が出来るものがあると聞いたことがあるのですが、可能であればその馬車がいいです・・・」 「ああ、あれか・・・分かった用意しておく・・・他には?」 え?あんた一つって言ってなかったけ? 「あ、いえもう十分でございます」 「そうか・・・」 「はい、ありがとうございます国王様」 俺が答えた後 国王は沈黙したまま俺をジッと見て動かなかった 「・・・あの、もう御用がないようでしたら退室しても宜しいでしょうか?」 おずおずと俺が聞いてみるとハッとしたように国王が頷いた 「そうだな、そこの2人も一緒に退室するがいいアルトお前もだ」 「すみません国王様!アルトさんの説得にアルトさんのお父様が一緒に居た方が円滑(えんかつ)に説得が出来ると思うので、一緒に私の部屋へ来ていただいても宜しいでしょうか?今日夜の8時までケルベロスをお貸ししますのでお願いします」 「かまわん、ガードナー!第七王子の用件が済んだら今日はもうそのまま自室へ帰ってよい」 「畏まりました」 俺がお願いすると、ケルベロスを付けたからか  国王はアッサリとOKを出した。 ガードナーがアルトを連れて 俺とフェルド、カルトの居る所までやってくると ガードナーは俺の前で跪いた 「国王様専属騎士の【タイラー・ケリー・ガードナー・リル】でございます、この度は不肖の息子がご迷惑をお掛けして大変申し訳ございませんルーク王子」 「あ、いえ大丈夫です気になさらなくていいので・・・とりあえず2人共 僕の部屋へ一緒に来て下さい」 「「畏まりました」」 「待て」 俺たちが扉へと向かっていると 国王が呼び止め4人の足が止まりカルトが押してくれていた俺の車椅子も一緒に止まった 誰に向けて言ったのか分からず 俺も騎士達も近づいてくる国王をただ黙って見ていた 「この髪は切ったほうがいい、前が見えんだ・・・ろう・・・・・・っ!?」 俺の前まで来た国王にいきなり前髪をあげられ驚いていると 国王も驚いた表情をしていた 「・・・グロー・・リア・・・?」 「!?・・・グローリア・・さま・・」 国王とアルトが俺の顔を見て同時に呟いた。 おい、こら・・・お前ら人の顔見て同じ女の顔を思い出してんじゃねぇぞ? 「私はルークですよ国王様・・・それでは失礼致します」 そう言って部屋の真ん中で呆然と立ち尽くしたままの国王を残して 扉の前で退室の挨拶をして部屋を出た。 国王の部屋を出て俺の部屋へと向かっている最中、 あの王様バカじゃないの?チョロ過だろ! 餌(えさ)を目の前にチラつかせたら、まんまと食いついてきやがった! いや~うちに優秀な人材が居て大助かりだぜ!っと・・・悪魔の討伐に行くはずだった兵士を 予想以上に多く減らせた事と、風呂付馬車が手に入りそうな事で 俺は上機嫌で暢気に体でリズムを刻みながら 頭の中で鼻歌を歌っていたが・・・ 俺の周りを取り囲むように歩いている  その優秀な人材と一部の騎士達が怖い顔つきで 俺の部屋に一緒に向かっていたことを俺はこの時気づけなかった。 

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