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悲しい気持ち
手足にそれぞれ拘束具をつけられ、訳も分からないまま、ベットの上で脚を大きく広げた状態で固定されてしまう。
「べ、ベリアル様…、もう、お許しください…」
やっと絞り出した声は、完全に情けない涙声だった。
ベリアル様は、まるで品定めでもする様に視線を巡らせている。
ベリアル様に見つめられると、恥ずかしいのは勿論、それとはまた別のドキドキで胸が締め付けられてしまう。
「私に指図するつもりですか?」
「ち、違います…!」
「じゃあ、大人しくしていなさい」
「ああっ!!」
ベリアル様の唇が首筋にあたったと思うと、急に鋭い痛みが走る。
噛みつかれたのだと気づいて、痛みに涙が滲む。
「ひっ…痛…、痛…いです…」
「このまま、食い千切ってあげましょうか?」
噛み跡に、舌を這わされて、ぶるりと身体が震える。
痛みとはまた違う感覚に困惑しながらも、ベリアル様の言葉に慌てて小さく首を横に振る。
「べ、ベリアル様…」
「だったら、私を苛立たせない事ですね」
「は、はい……」
ぴちゃぴちゃと舐められて、その度に身体がビクビクと反応してしまう。
「ぁ…は、ぁっ…」
段々と唇が下がっていき、胸へと降りてくると、ゆっくりと胸の突起に舌を這わせていく。
「ひゃ…ぁ!あ…、あっ…!?」
くすぐったい様な、痺れる様な感覚に、思わず声が漏れてしまう。
「初めての癖に、なかなか良い感度をしていますね。淫乱の素質がありますよ」
「いん…らん?」
「男を誑し込むのに適してる体だと言ってるんです。その内、自分から喜んで男を咥え込む体になれますよ」
ベリアル様が言う言葉は、どれも初めて聞く言葉ばかりだったけれど、きっとあまり良いものではなさそうだなと、何だか悲しい気持ちになった。
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