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堰き止められる熱

「ここ、もっと気持ちよくして欲しいでしょう?」 「ぇ……?」 ゆるゆると動いていた手は、段々と下から上へと擦り上げながら、そのスピードを上げていく。 焦らす様に動いていた手が、先程とは違い、追い詰める様な動きになっていく。 「あっ…あぁ…く…ひぁ……!!」 その勢いよく押し寄せてくる快感についていけず、ただただ翻弄される。 徐々に押し寄せてくる波に、逆らう事はできず、このまま簡単に絶頂に達してしまう。 そう思って目をきつく閉じるけれど、快感は終わらず押し寄せてくる。 「あぁ……、も…いやぁ!いやぁ…ベリアル様、ベリアル様ぁ…!!」 すぐに、根元に痛いくらいに食い込んでいるバンドのせいで達する事が出来ないんだと気付くけれど、ベリアル様は追い詰める事をやめてくれない。 「ひっ、ひうっ…死んじゃ…ぅ…やぁ…!」 ガクガクと震えながら言う私を、ベリアル様が可笑しそうに笑う。 「こんな事で死んだり等するものか」 「や…、苦しい…!助け…て…!」 必死に許しを乞えば、ベリアル様は満足そうに微笑む。 快感がすぎるせいか、目の前にチカチカと火花が走る。 ベリアル様は笑うけれど、このままこんなに苦しいのが続いたら死んでしまう! 「あぁあぁぁあぁー!」 お腹の底から出た悲鳴はまるで獣の鳴き声の様だった。

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