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散歩

「…ふ…、あっ…ぁぅっ…」 「ほら、遅いぞ。もっと早く歩け」 「ぁっ…あっ…、も、申し訳…ございません…かはっ…」 ぐいっと首輪に繋がっている鎖を引かれ、喉が締まる。 私は裸にされ、四つん這いでお庭を歩かされていた。 恥ずかしくてたまらなくて嫌だと泣く私を、ベリアル様は楽しそうにお外へと鎖を引いて連れだし散歩を始めた。 最初は嫌だと泣いてお願いしたけれど、ベリアル様は許してくれなくて、結局お庭をベリアル様が引く鎖に引っ張られて進む。 段々とついている膝が痛くなってきて辛いのに、ベリアル様が嬉しそうなので、段々と変な気持ちになってしまう。 体が熱い………。 お腹の熱いぐるぐるは、ちっとも治まらなくて苦しいのに、頭がどこかふわふわとしていて、この行為がまるで自分に起きている事ではない様な気さえしてくる。 私の体は、今も天界にあって、夢でも見ているのではないかと思うのだ。 「ふふ、ルノア。貴方、ペニスを縛られて裸で散歩をさせられているのに、いやらしい顔をして…。勃起させたまま散歩をさせられてるのに興奮しているんですか?」 見上げた先には、月に照らされて出会った時と同じ様に美しく微笑むベリアル様。 (好きです…) あの時は、恐さの方が大きかったのに、今は惹かれる気持ちの方が大きい。 ベリアル様の言う様に、誘惑できるだけの魅力なんて私には無いのに…。 もし、ベリアル様に愛してもらえたら、それはなんて幸せだろうかと思う。 「考え事とは余裕ですね」 「ち、ちが…」 「お前は私を楽しませる事だけ考えていればよいのです」 「は…、はい…」 そんな事は無いとわかっていても、惹かれる気持ちは抑えられなくて、酷い事ばかりなさるけれど、ベリアル様はやっぱり美しかった。

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