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意地悪な悪魔
目が覚めて、すぐ目の前にベリアル様のお顔があって心臓が止まりそうになる。
隣りに寝ているのがベリアル様だと認識すると同時に、昨日の事を思い出して、恥ずかしさに布団の中に潜る。
あんな風に乱れて、恥ずかし気もなく淫らな懇願をしてしまった。
どんな顔でベリアル様を見て良いか分からなくて、悩んでいると、布団が剥ぎ取られる。
「ひゃあ!?」
「何をうんうん唸っているんです?」
「べ、ベリアル様…」
恥ずかしさに顔を隠そうとするけれど、ベリアル様に抑えられ、身動きが取れない。
「何だ、昨日はもっと触ってと自分から強請れたのに、もう元のお前に戻ってしまったのか」
「ひ、ひぇ」
口から変な声が漏れる。
昨日の事を口にされて、恥ずかしすぎて憤死しそうだった。
「すぐに堕落するかと思っていたが、意外としぶといな」
「も…申し訳ございません…」
思わず、謝る。
だって、凄く恥ずかしいものは恥ずかしいのだから仕方ない。
「何だ?昨日の事を思い出して恥ずかしいのか?」
真っ赤な私を見て、ベリアル様がにやりと悪い笑みを浮かべる。
何だかよくない予感がして、自然と体がぶるりと震えた。
「そんなに恥ずかしいのなら、昨日のお前がどんな風だったか、私が事細かに言ってやろう」
「ふぇ!?」
そんな事をされては、本当に憤死してしまう。
慌てて逃れようとするが、ベリアル様に身体を抱き竦められて身動きが取れない。
「お、お許し下さい!そ、そんな事をされたら、私…」
「思い出して、昨日の様にまたペニスが勃起してしまうか?」
「!?」
美しいベリアル様の口から飛び出した、とんでもない言葉に仰天して声も出ず、私はパクパクと口を開閉させる。
そんな私を面白そうに見ると、ベリアル様は私の耳元に唇を寄せて、昨日の私が如何に恥ずかしい子であったかを饒舌に話し始めたのだった。
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