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鳥籠の中へ

「うっく、ひっく…」 ベリアル様以外に触られるのが恐くて泣き出した自分を、ベルゼブブ様は何故だか興味深そうに笑った。 『それ程までにベリアルが好きか?』 『ベリアルが恋しいのか?』 『いつか飽きれば殺されてしまうぞ、それでもベリアルの元に帰りたいのか?』 そう、ベルゼブブ様は問いかけた。 どの質問にも泣きながら何度も頷いた。 ベリアル様の所に帰りたい。 ベリアル様と一緒にいたい。 ベリアル様、ベリアル様…。 そう繰り返す私に、ベルゼブブ様はその後何もせずに、ベリアル様のお城まで送り届けてくれた。 本当は、すぐにでもベリアル様に会って、お顔が見たかった。 だけれど、ベリアル様の親友の言う事も聞かず、ベリアル様のお許しもなく勝手に戻ってきてしまったから、きっとベリアル様はお怒りになる。 会いたいのに恐くて、自分のお部屋に閉じこもって泣いていた。

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