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年頃の子《1》~ベリアル視点~1

感動しているらしいルノアに、数日前のベルゼブブとの会話を思い出していた。 ◇◇◇ 「ベリアル、時にルノアに定期的にプレゼントはしているか?」 「プレゼントだと…?」 ベルゼブブの言葉に訝しげに眉を顰める。 「何の為にだ。言っている意味が分からんな」 「ルノアも可哀想に」 「何?」 「あの子も年頃なのだから、欲しい物の1つや2つあるだろう?」 「知らん」 「はぁ?」 今度はベルゼブブが眉を顰める。 「服や装飾品を買ってやろうかと聞いても、いらないの一点張りだ。何も強請らないのだから必要ないのだろう」 「お前という奴は…」 心底呆れた顔をするベルゼブブが腹立たしい。 まるで、私を非難するような視線に、苛立ちながら睨んだ。

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