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ミカエル様に仕える天使

「そういえば、ルノア様は何故魔界に?」 「私、天界で移動中に羽根を怪我してしまって…。落ちてしまったのが、丁度このお庭だったんです」 「ええ!?」 ラルドさんが驚いた様に声をあげる。 「じゃ、じゃあ、ルノア様は堕天使ではないんですか!?」 「はい。…あ、でも、このまま天界に帰らなければ、もしかしたら堕天使になってしまうのかもしれませんけど…」 「そ、そんな…」 魔界へは、たまたま迷い込んだだけだったけれど、このまま魔界に留まれば、自分の意思で魔界に来たのだとみなされてもおかしくないだろうと思う。 ミカエル様に仕えてる者が堕天してしまったなんて天界で噂になれば、ミカエル様に御迷惑をおかけしてしまうと悲しい気持ちになった。 「それじゃあ、たまたま迷い込んだ所を、ベリアル様に捕まってしまったんですか…?」 小声で聞くラルドさんに、慌てて首を振る。 「あ、いえ!捕まっている訳じゃ…、その、魔界に迷い込んでしまったのは故意ではないのですが、今はベリアル様のお側に置いて頂きたいと思っているので…」 照れながら言えば、ラルドさんは複数そうな表情を浮かべた。 「もしかして、ルノア様は熾天使のミカエルに仕えていた天使ではありませんか?」 「え?」 突然の言葉に、何故その事を知っているのだろうかと、私は驚いて瞬きも出来ずにラルドさんのお顔を見つめていた。

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