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違和感

ベルゼブブ様に送ってもらい、城へ戻ると、見張りの悪魔さん達はもう既に誰一人いなかった。 不思議に思い、首を傾げる。 ベリアル様が戻るまでとの命令だったので、皆急いでベルゼブブ様のお城へ帰ったのだと、ベルゼブブ様が教えてくれた。 「皆、ベリアルが恐ろしいのだ」 ベルゼブブ様は笑いながら言うけれど、ベリアル様が他の悪魔さん達から恐がられているのが、やっぱりとても悲しかった。 ベルゼブブ様は、一度御自分のお城へ戻られるとの事で、私を降ろすと再び車に乗って帰って行った。 ◇◇◇ ベリアル様が帰ってきている。 そう思うと、自然とベリアル様のお部屋へ向かう足も早くなった。 辿り着いたベリアル様のお部屋の前で、深呼吸して息を整える。 「失礼します…!」 ノックをして扉を開けると、会いたかったベリアル様がいた。 「ベリアル様!おかえりなさい!」 嬉しくて駆け寄るけれど、ベリアル様はジッと無表情に私を見下ろすばかりで黙り込んでいる。 「ベリ…アル様…?」 不思議に思って、ベリアル様のお顔を見つめる。 ベリアル様の言葉を待っていると、ようやくベリアル様がお口を開く。 だけれど、その内容は私が予想もしていなかった事だった。

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