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奔走~ラルド視点~

散々探し回っても、ルノア様は見つからない。 次第に焦り始める。 まさか、魔物にでも襲われたのでは…? ゾッとして、血の気が引いていく。 恐ろしい想像を振り払うように、慌てて首を振った。 迷ったのかもしれないと思い直し、捜す範囲を広げる。 「いた!!」 ベルゼブブ様の領地とは少し逸れた場所で、ようやくルノア様を見つけた。 けれど、 「ルノア様っ!!…っ、な…………!?」 やっと見つけたルノア様は一人では無くて、3人の悪魔に取り囲まれていた。 しかも、運が悪い事に、その3人はここ界隈でも有名な上級悪魔の息子達だった。 「ど、どうしたら…」 ただの庭師の自分が、上級悪魔の血族の悪魔3人に敵うはずなんてない。 しかも、何だか揉めている様子で不穏な空気が漂っている。 「あ…」 ベルゼブブ様か、ベリアル様に助けて貰おう! もし、追い出されたなら、ベリアル様が助けてくれるかは分からないけれど、ベルゼブブ様なら、きっとお力を貸してくれる! ルノア様!どうかご無事でいて下さい! 必ず、助けを呼んできます! 俺は急いで、ベルゼブブ様の城の方へと引き返した。

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