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第57話:棒を掲げるブルドッグ7

「来てください、もう、僕は待ちたくない」 「……っ! こういう時、ミズキの方が積極的なのはなんなんだよ」 「多分、若いんです」 「真面目に答えなくていい」 相楽さんが笑って、その瞬間、切羽詰まっていた空気が緩んだ。 つられて笑った僕の後ろに、相楽さんが己を突き立ててくる。 その勢いに、背中の下でセンターラグがずるりとずれる。 体が逃げるのを阻止するように、彼の両手が、僕の手首をつかまえた。 「は――…」 息をつき、しっかりと繋がった体を意識する。 「はい……った……」 「いけたな……」 額が触れ合う距離で、相楽さんが笑った。 「なんでだろ……お前とだと、こんなことでいちいち感動できる……」 (それは、僕のセリフだ……) 僕の感情を、こんなにも掻き乱してくる人は他にいない。 そう思った途端に目尻を伝って、涙がこぼれ落ちる。 「そんなこと言って、泣かせないでください」 「はは……俺としては違う意味で泣かしたいんだけど、な」 相楽さんがまた笑って、誘うように腰を揺すった。 「あぁっ……」 内側に、彼の一部が息づいていることが嬉しい。 (こういうの、ほんとヤバい。もっと上手にこの人と、気持ちよくなりたくなる……) 「好きです」 上に乗っている彼の腰に、甘えるように片脚を絡みつかせる。 「こら、馬鹿、おまっ……」 中で粘膜がこすれ、相楽さんが追い詰められたような悲鳴を上げた。 「久しぶりなんだから、あせんな。ちょっとは年上をいたわれ」 「どうすればいいんですか?」 「そうだな、力抜いて……それから、足はこうしよ」 体の中心を繫げたまま、股間を最大限に開かされた。 「……わ、ぁあっ!」 それだけで、繋がりがぐっと深くなる。 「なんか……すごい奥に、当たってる」 「ここのことか?」 「ふあっ!」 奥のひだを抉られる感覚に、大きな声が出た。 「や、すご……こんなのっ」 さらに大きさを増した彼の芯が、全体を擦り上げながら、奥をほぐすように拓いてくる。 「ん、やあっ、そこ!」 引っかかりのある一点を刺激されて腰が跳ねた。 「オーケー、ここだな」 上になっている相楽さんがニヤリと笑う。 それから彼は器用に腰を使い、僕の気持ちいいところを集中的に攻め始めた。 (ああ、ヤバい、こんなっ!) 腰全体がキュンキュンと反応する。 全身が震えて、僕は溺れる人が流木につかまるように、相楽さんの背中をがっちりとつかまえた。 合わさった胸から、湿った熱と鼓動を感じる。 「いいなら素直に声出せよ」 「いい、です……気持ちいい、もっと……」 「俺もだよ、ミズキ……いっぱいよくなろうな」 相楽さんは深さと角度を変えながら、僕の中を丁寧に擦り上げていく。 刺激されているのは中なのに、前からも蜜が溢れ出して彼の腹をけがした。 「やだ、もっと、もっと、ほしいのに……」 「……うん、なんだ?」 「もう、駄目っ、イッちゃう……!」 ぶつかり合う下半身に煽られて、前の起立が限界を訴えている。 「素直にイケよ、欲張らなくても何度でもしてやる」 (何度でもって……) 強気な言葉に、この人らしさを感じて嬉しくなった。 そんな俺の中心を、彼が大きな手でつかまえる。 (相楽さんの右手だ) そう思っただけで、感極まってしまった。 本当に限界だった。 僕は甘い悲鳴を上げながら、彼の腹へ向かって溜まっていたものをぶちまけた。 それと同時に、相楽さんは右手に僕の中心を握り込んだまま、深く後ろを穿ってくる。 パンパンとぶつかり合う音と衝撃。 それから中に飛び散り、染み渡っていく熱を感じた。 「ミズキっ、は、くうっ!」 相楽さんはまだ何度か腰を振り、僕の中に吐き出せるだけのものを吐き出す。 背筋が喜びに震える。 「愛してる、ミズキ……」 「僕もです……」 深く繋がりあったまま、自分の体が、彼を吸収していくのが分かった。 *

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