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第17話運命の人9
アデルのキスは強引かと思いきや、蕩けるくらい優しかった。
リップ音と共に、翔太の服が器用に脱がされる。発情した獅子は翔太の首筋、お腹、そして胸にもキスをして、隈無く匂いを確認した。
「くすぐったい」
「ショータの匂いを覚えている」
「俺、臭いし……」
「身体じゅうから甘い匂いをさせて何を言ってるんだ」
「やだ……ぁ……そこは舐めたら、だめだって」
白く滑らかな肌をなぞり、行き着いたピンクの突起を舐めると、翔太の身体がピクピクと軽く弛緩した。アデルの舌は大きくて長い。翔太の乳首など口に入れたら小さくて分からなくなるだろうに、咥えた感度は良好であった。
あっという間に翔太は下着一枚にされる。肉球がお腹の縦線に触れた。
「綺麗だな……」
「み、見んなよ。貧弱だから」
「すべすべじゃないか。肌は元来こういうものだろう。ゆっくりお前の裸が見たいのに、せっかちだな」
下着からでも翔太の興奮が伝わってくる。軽く揉みしだくと、腰を動かして涙目で訴えてきた。
「アデル……早く……」
アデルとて余裕な素振りをしているが、息は荒い。
下着を脱がしてみたら、翔太は既に何回か達した後だった。特にヒート中は、射精では満足できないことをアデルは知っている。
Ωに変異してしまった翔太は、後ろを使うことを本能で悟っていた。前の世界では女すら抱いたこともないのに、今は愛しい獣人を求めて止まない。
「…………ぁ、ぁ…………んんっ」
「痛くないか」
「……へーき…………」
座った姿勢で足を広げさせ、爪を立てずに、恐る恐る翔太の後孔へ指を挿れた。小さく赤い色のそこは、アデルの雄どころか指すら入りそうにないくらい狭い。
だがそれは杞憂に終わったようだ。程なくして、彼から分泌された潤滑油が、卑猥な水音を立て初める。二本の指もすぐ飲み込んだ。持ち主とは違い、なんとも素直な後孔である。
「ぁぁっ、ぁ、あ……いい……ぁッ」
「気持ち良さそうだな」
「……ぁ、だって、アデルだから、だろ……」
「…………お前は人を煽るのが上手い」
「……へへっ、ありがと……ん」
漏れてくる喘ぎ声が堪らなく可愛く、聞いているだけでも我慢が効かない。
初めての翔太に気を使ったが、アデルの息子はとうに限界を超えていた。
指を抜くと、寂しそうに翔太の後孔が収縮した。赤く熟れた果実は確実にアデルを誘っている。
アデルは、身に纏っていた服を全て脱ぐ。猛々しい雄は凶器の如く立派で、天を向いていた。翔太は一目見て、心拍数が倍に上がった。
「力を抜け」
翔太を寝かせ、潰さないよう覆い被さる。そして、ゆっくりと挿入を開始した。
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