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第7話 友情

大輝の後に続いて教室に入る。 「おはよう」 教室に居た数人と挨拶を交わす大輝の横をすり抜けて、席に向かう。 チラチラとこちらを見ていた何人かが「成瀬おはよう」と言ってきた。僕も「おはよう」と挨拶を返して席に着いた。 入学式からこの2週間、ずっと大輝が僕の傍から離れない。休み時間もそうだし教室を移動する時も一緒。トイレにも付いて来ようとしたから、流石にそれはやめてもらった。 休み時間毎に僕の横に来て、よくそんなに口が動くもんだな……と呆れるぐらいよく喋る。 僕はほとんど「うん」とか「ふーん」しか言ってないんだけど、いつもニコニコしているんだ。 大輝がそんな風に僕にくっ付いてるからか、最近は僕にも挨拶をして来る人が何人かいる。 それでもやっぱり僕は他人と関わるのは嫌で、話したりする事はない。大輝だけが、僕の築いた見えない壁を越えて来ようとするんだ。 本当に初めてだ、こんな奴……。 一緒に帰る約束をしたあの日、僕は大輝が隣の席の奴と話してる間に帰ろうと教室を出たのだけど、すぐに追い付いて来て、「何で先に行っちゃうんだよ!」と泣きそうな顔をした。 大輝には中学からの友達が他のクラスにいるらしく、たまに彼等が大輝を呼びに来る。 流石に毎日一緒に帰るのは疲れるので、週の半分は彼等と帰るように頼んだ。 一度「燈の家を見たい!」とマンションまで付いて来た事がある。入りたそうにしてたけど、その日は蒼一朗が早く帰ると言っていたから「今日は駄目だ」と断った。 「じゃあ、もうすぐゴールデンウィークだろ?その時に遊びに行ってもいい?俺んちにも来てよ!」 そう、目を輝かせて言うから、僕はまた渋々頷くしかなかった。

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