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第30話 僕の望み ※
僕が保健室に入ると、澤井先生はいつものようにドアに鍵をかけて、僕をそっと抱き寄せた。頰に手を当てて、軽く唇を合わせてくる。
相変わらず、恋人にするような態度に不思議な気持ちがする。
何度か顔の向きを変えて唇を合わせた後、ベッドへ行くように促された。
先生が眼鏡を机の上に置いて、白衣を脱ぐ。ベッドに腰掛けて、僕のシャツのボタンを外していく。ボタンが外れると両手を僕の肩に差し入れて、ゆっくりとシャツを落とした。
「夏でも焼けないんだね…きれいだ」
先生が目を細め、甘く見つめる。
僕は、先生の性欲処理の道具のはず。なのにそんな目で見られるのは、とても居心地が悪い。
胸の中がもやもやして、ぼんやり先生を眺めていると、僕の唇を指でなぞり始めた。その手が首を滑って肩から腕に流れ、脇腹を撫でるとベッドに押し倒してきた。
先生が、僕の首すじ、鎖骨、胸へとキスを落としていく。
乳首の周りをなぞるように舐め、尖りを口に含んで舌で転がす。もう片方を指で摘んできゅっと引っ張った。
「あっ…あ…んぅ…」
僕はピクピクと腰を跳ねさせて、身体が少しずつ熱くなっていくのを感じた。
先生が、胸から顔を上げて僕の唇に吸いついた。薄く開いた口から舌を挿し入れ、僕の舌に絡めると強く吸い上げる。伸びた舌先を軽く噛まれて、僕の背中がぞくりと震えた。
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