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第62話 歪な関係 ※
蒼一朗が熱く息を吐きながら、ゆっくりと僕の中に熱い男根を埋めていく。痛みや不快感は全く無くて、僕の内襞は彼の肉塊を奥へと誘うように蠢いた。
蒼一朗が小さく息を吐いた。僕の尻に彼の陰毛が触れる感触がして、根元まで全部入ったのがわかった。
僕はなぜか胸が熱くなって、涙が溢れてしまった。
「燈…つらいか?」
蒼一朗が僕の頰に手を当て、顔を覗き込んで心配そうに聞いてきた。
「ちがう…なんか…胸がいっぱい、になって…。わかんないけど、たぶん…嬉しいんだ……」
次から次へと涙が溢れる。それを蒼一朗が唇を寄せて吸っていく。
僕の涙が止まると、何度か唇を啄んで、蒼一朗が軽く腰を揺らした。
「動くぞ」
身体を起こしてそう言うと、僕の足を抱えてゆっくりと腰を前後に動かした。
「ひぁ…っ、あっ、あっ…ん、やぁ…っ」
入ってくる時も出ていく時も、硬い部分で擦られて、僕は高い声を出し続けた。
一度、ぎりぎりまで抜いた直後に一気に奥まで突き入れてきた。あまりの快感に僕の背中が反り返る。もっと強く奥を突いて欲しくて、彼の腰に足を絡め、自身の腰を揺らした。
「蒼…もっとして…もっと強く…」
蒼一朗は、僕の尻をぐいと押し上げると、上からがんがんと突いてきた。結合部からぐちゃぐちゃと水音がして、一度出した僕の性器からも、また蜜が溢れ出していた。
「あんっ、あっ、あっ、あ…っ」
自分のものとは思えない高い喘ぎ声が、僕の口から漏れ続ける。
蒼一朗が僕の身体を戻して、抱きしめながら唇を吸う。僕の口の中を犯して、指で乳首を引っ張り、内襞を強く擦り上げる。片方の手で性器を握られ、僕は頭の中が真っ白になってしまい、全身を震わせながら蒼一朗と僕の腹に白濁を飛ばした。
「やぁ…っ!あ…っ、あん…」
その瞬間、僕の内襞がうねって蒼一朗の肉塊に絡みつくのがわかった。
蒼一朗が、ひと際強く奥を突いて腰を引こうとしたから、僕は咄嗟に彼の腰に足を絡ませた。蒼一朗は、困った顔をしてから僕の腰を掴んで強く突き入れ、「くっ、う…っ」と呻いて僕の中に熱い飛沫をかけた。
ああ…蒼のが僕の中に染み込んでいく…。気持ちいい…。
僕は、ふわふわとしてとても気持ちが良くて、「蒼…あ、りが…」と蒼一朗に言わなきゃと思いながら、深い眠りに落ちていった。
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