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第4話

「そうだ、お金っ」 「あー、いいですって。その代わり、俺とデートしてください」 「…、でーと?」 「そうです。どこか遊びに」 「えっ、えええ!?そ、それってアレだよね、意中の男女がするやつだよね!?」 「意中って…、いまどき、好き同士以外でも、同性とでもデートくらい行きますよ?」 「で、でもっ…、僕、研究室、空けられないから」 「そんな具合悪そうな体で研究できないです。外に出て、日光浴びないと、ビタミンDが欠乏します」 「えっ、いや、たぶん大丈夫、6年たったけどまだ死んでないし」 「お昼代」 「それは払うから」 「…、教授、そんなに俺のこと嫌いですか?」 「いやいや!君は熱心だし、こうして気を遣ってくれるし、感謝してるよ」 「じゃあ、行きましょう」 「…、わ、分かった」 「本当ですか!?早速、今週の日曜日はいかがですか?」 「あ、え、と…、3時間くらいなら」 「ちょっと短いですけど、この際、我侭は言いません。時間と場所は教授に合わせます」 「あ、あ、うん。じゃあ、研究が落ち着いたら連絡するね」 「はい。じゃあ、ご飯食べましょう」 「そ、そうだった」 上手いこと誤魔化して、ご飯を抜くつもりだったらしい教授を横目で睨む。 研究に没頭できる熱意はとても尊敬するけど、死なれたら一溜まりもない。

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