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第22話
「雪、服を脱ぎなさい」
「はい…」
逆らうと碌な目に合わないから、本当は死ぬほど嫌だけど、ゆっくりと上着に手をかける。
教授は、ほとんどまばたきをせずに凝視している。
この目が澤川くんだったら、どんなに良かっただろう…
服を全部脱ぐと、机の上に押し倒される。
「ひっ…」
ひんやりとしていて、思わず声が出る。
「ああ、雪は美しいね。今までに出会った中でも最高位だよ」
「あ…、りがとうございます」
教授の太くて湿った指が体に触れる。
何度となくこうされてきたけど、どうしても慣れることができない。
「久々だから、ゆっくり可愛がってあげよう」
その気持ち悪い手が、ついに僕の中心に触れた。
気分は最悪だけど、もう5年の付き合いだから、僕の良いところは心得てる。
澤川くん…
「雪」
「ふぁ…」
「誰かほかの男の事でも考えてるのかな?」
「ち、ちがっ、違います」
「そうか…、いつから雪は嘘をつくようになったのかな?罰が必要だね」
「やっ、やめて下さい!それだけは…、やだ…」
以前からこの人は、難癖をつけて、おしおきだの罰だのといって、様々なことをされてきたが、どれも痛くて苦しくて辛いものばかりだった。
しかも、回を重ねるごとに酷くなっている。
「これ、見覚えがあるかな?」
教授はポケットから銀色の細い棒を取り出す。
覚えている…
どこにどう使われて、どれほど苦しかったかも…
全身が意図せずに震え始めた。
「おや、せっかく準備したのに萎えてしまったね」
「そ、それだけは…、本当に…無理です」
「この状態じゃ使えないな。本当は使いたくないけど、しょうがないか」
そして教授は、1本の細い注射器を取り出した。
それが何なのかは分からないけれど、とにかく普通は使っちゃいけないものだということは分かる。
「見たことないよね。私にとって雪はすごく大事だから、使って来なかったけど…、他の男のところに行こうというのなら、壊してみても良いと思ってね」
「こ…、壊すって、どういうことですか…?」
「大丈夫。死なない程度に希釈してある」
「やだっ、そ、それっ…」
抵抗も虚しく、僕の太ももに針が刺される。
液体が徐々に僕に体内に入っていくのを眺めることしか出来なかった。
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