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第30話
魅夜side
お互いに想いを伝えられないまま、春が過ぎ、夏が過ぎ、秋が過ぎた……。今でもまだ正式に番にはなってなくて……。
それでもお互いに好き合っているのは周りから見れば一目瞭然で。
「ねぇ、翡翠……。あの二人、なんであんなことになってるの〜?」
「お互いが、お互いのことを考え過ぎて前に進めなくなってるんだよね〜……。しょうがない、お兄さん達の出番かなっ!」
もう何度も夜くんが泣くのを見てきた…。乱くんからも、相談されてきた。いい加減結ばれるべきだろ……。
「仕方ない、ほんとは二人で解決して欲しかったけど……」
「一肌脱ぎますかっ!俺、乱くんに会ってくる!」
「それじゃ、夜くんに会ってくるよ」
こうして、翡翠と僕は二人のために動き出したのだった。
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