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第33話
乱華side
そこで俺は決心して、眠子に告白することにした。眠子の目を見て…ちゃんと……。
「「好き」」
その二文字は、眠子の声と綺麗に被って…。お互い顔が真っ赤になった。そして、嬉しさとホッとしたのとで、力が抜けた…
眠子も同じみたいで、ふらっと倒れてくるのを受け止めた。
「おっと……。大丈夫か……」
「ごめん……。ほっとして、力抜けちゃった…。ふふっ…乱くん、俺のことを好き過ぎだね…。心があったかい……」
「それを言うなら眠子も…。綺麗な色をしてる…。初めて見た時はびっくりしたな…。あれからちょっとずつ綺麗になっていって…俺が変えたのかと思うと嬉しかったんだ。まるで眠子が俺の色に染まっていくみたいだった」
「やめてよ……恥ずかしい…」
ふと辺りを見渡すと俺も眠子だけで…。いつの間にか翡翠さんはいなくなっていた…
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