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第8話 *

「ああッ、や、やめて、お願い、そんな、や、やぁ、ああっ」  裏筋の敏感な部分を舌先でつつかれれば、未知の快楽が嵐のように襲いかかる。気持ちいい。こんな快感は、生まれて初めてだ。 「やぁ、ああ……っ、ぅう、あ……も、もぅ、もっ」  混乱したままで、際を越えさせられる。 「ダメ、で、出ちゃ、う、ん……っ、や、やだ、こ、こんなの……っ」  拒否してもおさまらない。理性と快感が相反する中で、ロンロは身を引き裂かれるような強い悦楽のまま吐精した。 「ああ、ああ、いぃ、いく、イっ、や、やだ、も……っ」  涙がまなじりからこぼれ出る。それを両腕で覆いながら、ロンロは性器をビクビクと震わせた。あふれた精液が、王の舌からたらりと滴る。 「……ゃ……」  王は口角を持ちあげて、舌を内側に巻き、ロンロの目の前でそれを嚥下した。 「う、うそ……っ」  狼王が、雑種犬の精液を、飲んでしまうなんて。  驚愕するロンロに構わず、王は嬉しそうに言った。 「他の雄の匂いがしない」 「……」 「男娼だと思ったが、違うのか、お前は」  前足で、ロンロの身体をくるりとうつ伏せにする。背後からのしかかりつつ、低い声でたずねてきた。 「名は何という」 「え……ぁ、ロンロ……」 「ロンロ。愛らしい名前だ。足をひらけ」  そして、ロンロの両足の間に自分の腰を入れてきた。ロンロが振り返り、王の股間を確認する。そこには、あり得ないほど太く逞しい肉の棒があった。αの性器は普通とは違うと聞いていたが、それは根元に大きな瘤をつけた異様な代物だった。 「む、無理です、そんな、大きなものは、入りません」 「私の妃ならば入る」 「そんな」  馬鹿な、と思ったが、もうだらだらと蜜をこぼすほど濡れていたロンロの後孔は、押しあてられた王の一物をすんなりと受け入れた。 「あ……あ……あ……」  ズプズプと剛直をのみこんでいく自分の身体が信じられない。同時に、激しい愉悦に襲われる。鋼のように硬い性器にこすられる粘膜が、悲鳴をあげるように引き攣れた。 「も、もう、無理、限界、ですっ、や、や、壊れちゃう……っ」 「大丈夫だ。ほら、力を抜け。まだ広がる」 「うそ、うそ」  ロンロの下半身は、王に身体のつくりを変えられていくようだった。どうしてだろう。運命の番だからなのだろうか。それともΩ犬にはそういう素質があるのだろうか。巨大なαの性器を受けいれられるように、ロンロの小さな孔は従順にひらいていった。

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