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第2話

「ほら 早く脱げよ‼︎」 どうして…⁇ どうして皆僕にヒドイ事しようとするの…⁇ 「種付けして欲しくて フェロモン垂れ流してんだろ⁉︎ ヤッてやるから早くしろよ‼︎」 違う…お願いやめて… そう思っているのに 一言も声にならず、怒りと悦びが入り混じった様な声に耳を塞いだ そんな僕の態度が気に食わなかったのか、制服のネクタイが掴まれて苦しさに顔が歪む 左右から腕を掴まれたかと思うと、Yシャツのボタンが地面に飛び散った 「や‼︎」 涙が頬を濡らしたその時、気怠そうな声が裏路地に響いてきた 「は〜い、お前らその辺にしとけよ〜 内申響いたら笑えねぇだろ」 聞き覚えのある声に顔を上げると、焦げ茶色の短髪を掻きながら、都賀先生が僕達を見下ろしていた 眼鏡の奥の瞳を細め 大きく息を吐いている 「ゲ…」 「…行こうぜ」 体が解放された瞬間 ホッとしてしまった僕は、へなへなとその場に座り込んでしまった

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