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第3話
「おい 横芝 大丈…」
手を伸ばそうとして躊躇した
座り込んでいた横芝の脚の間から じわじわと小便が俺に向かって流れ出てきて、漂ってくるアンモニア臭に口角が引き攣る
まぁ…仕方ないっちゃ仕方ないんだけど…
本当 面倒臭い…
「…立てるか⁇ うち直ぐそこだから 着替え貸してやる」
グイッと腕を引き上げると 潤んだ瞳と目が合って、ドクンと自分の心臓の音が聞こえた
あ…コレ ヤバいやつ…
そう自覚した筈なのに この時の俺は 掴んだ腕を離せなかった
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