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第10話

本当にマイペースでスケベでどうしようもないウチのダンナ。 甘えるときはウザいくらい甘えるし、甘やかしてくれるときはバカみたいに甘やかしてくれるし。 彼が全身で俺を求めてくれることが、すっかり俺の人生の一部になっていてた。彼と触れ合うと、溶けるみたいに体がほぐれていく。 ちょうど今の下半身がいい例で。 「それで、ミルクはまだかハニー?」 今度は物欲しそうな子供みたいな、無垢な瞳を向けてくる。 「ったく、もぉ、そんな簡単に……っ」 出せないと言おうとしたけど途端に先端を指で弾いて刺激される。 「っ!」 「わかった。それならもっと可愛がってやらないとな」 再び口に含まれた。 「まっ、て」 脚が跳ね上がる。抵抗しても仕方がないのに、体をよじりながら彼の頭を押すように叩く。 舌が絡みつく部分が、俺の体が欲しがって仕方がない場所ばかりで、頭がクラクラする。 「んぅ、う……っ」 俺の体のどこがどう弱いのか、彼には全部お見通しだ。 夢中で貪られて、もうどうしたらいいのかわからなくて、弱い自分が顔を出す。 「もぉ、や」 渋いジャズを奏でる楽器の音が重なり合って、少し大きな音が出ると、同時に体が跳ね上がってまるで踊っているみたいだった。

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