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第12話

「ゴチソウサマじゃないのか? 食べ物を恵んでもらったらゴチソウサマなんだろう?」 あんまりキョトンとしながら言うから、なんか恥ずかしがってるのがバカみたいに感じるほど。 「恵んでやったけど、食べ物じゃねぇだろっつうの」 「厳密に言えばそうだな!」 「厳密じゃなくてもそうなの!」 ムキになって怒っても、タンパク源だからとかなんとか適当なこと言いながら笑うし。もう怒るだけ無駄なんだと思う。 「まぁまぁ。付き合ってくれてありがとう、愛してるよ」 ヘラヘラ笑いながら、そのまま俺を背中から抱きしめるみたいにして横になる。 「入れねぇの?」 乗り気じゃないとか言ってたくせに、何だかんだ言って最後までしないのは気になる。 「ああ、もう満足だ。ハニーの可愛い姿が見られただけでゆっくり眠れそうだ」 「へぇ、そうかよ」 珍しい、と思いながら、達したばかりで受け入れるのも正直辛かったからホッとした。 「抱きしめてもいいか?」 逐一聞いてくるのが可愛い。耳元に囁くみたいに言われたのはちょっとくすぐったかったけど、太い腕が俺の腹あたりをしっかり抱きとめてくれるのはちょっと嬉しい。 「もう抱きしめられてんだけど?」 「おっと、それは失礼したな」 「ったく。しょーがねぇなぁ」

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