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第33話

「随分、まぁ、すげぇな」 ちょっと呆れるほどに。高級なものはこの数年で嫌ってくらい見てきたつもりだったけど、国や文化が変わればまた違うか。 「お前はくつろげそうにないかもしれないが、少なくともここには俺とお前しかない。ゆっくりしよう」 これで彼と2人部屋じゃないと言われたらたしかにくつろぐどころの騒ぎじゃなかったけど、まぁいつも通りに彼と2人きりになるというのなら、慣れない場所でも少しはくつろげそうだ。 部屋を一巡りした彼が、部屋のど真ん中辺りで立ち尽くす俺を軽く抱きしめてくる。 「だからハニー、もっとリラックスしないか?」 くすぐったいくらい静かに、俺のケツを撫でながら。 「リラックスねぇ」 その仕草から、どうしたいのかを瞬時に感じて、小さく息を吐く。 「本気でリラックスさせる気あんのか?」 笑いながら、見上げた顎にキスする。 彼はますます体を密着させながら、静かに囁く。 「俺のマッサージテクニックがどのくらいのものか、お前が一番知っているだろう?」 ほっぺたから首筋にかけて、舌を這わせていく。悔しいけどよく知ってる。 「まーな。しっかりリラックスさせてくれよ。俺庶民で、城に緊張してこの通りだから」

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