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第40話
彼は心底興奮したみたいで、軽く指先を舐めてそのまま穴に触れた。そのまま穴に指を味わせるみたいに、ゆっくりと侵入してくる。俺も俺で、彼の侵入を拒まずに受け入れた。
「ぁん」
つい背筋がゾクゾクして、背中が軽く反っちゃう。
「ここは俺の刀の鞘だからな」
指を根元まで含ませた彼が、軽く俺の耳を舐める。
「何言って……」
体のど真ん中を侵食されて、膝が立たなくなる。彼にすがりつくみたいに肩に手を置いて、彼から与えられた指の感覚に神経を集中させる。
「俺のこいつをおさめる鞘さ。そうだろう?」
かき回すみたいに指を中でぐるりと回す。
内部の抵抗をもろともせず、彼の指は奥の奥まで擦りなぞってくる。いつもこうして触られてるから、俺の中は多分彼の指紋だらけなんだろうなぁ。
「そんなこと、考えたこともねぇよ」
相変わらずわけわかんないこと言ってるし。すると彼は、力づくで分からせようとでもいうように、無理やりもう一本指を増やしてきた。
「ちょぉ……っ」
「ほら、俺の指を拒みもしない。待ち望んでいたみたいに絡んでくるぞ」
指を開いて無理やり中を広げられる。彼のを入れられている時くらいしか広げられない部分が、不自然な形に広げられる。
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