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第42話

「悪いこと?」 「俺の愛してやまないその大きな瞳で見つめられたら、なんだかお前をいじめているような気分になるんだ」 ちょっと目を泳がせてるのが可愛い。 「んー、まぁ、ちょっといじめられてるかなー」 今度は俺がニヤニヤする番。軽く腰を揺らしながら、彼の顔を見つめ続けた。 「別にヤりながら顔見るの初めてじゃないじゃん、急にどうしたの?」 「明るい時にすることはあまりないだろう? お前の裸を見るときは、大抵夜でベッドかシャワーの時さ。だから、なんだか陽の高いうちからお前に触れるのはなんだか少し罪悪感がある」 「自分から誘っといてなんだそれ」 今も指をしっかり咥え込ませてるってのに。 「あとはいつもと違う場所というせいもあるかもしれないな」 「緊張してるってこと?」 「緊張とはまた違うかもしれないが、まぁそんなところだな」 「ふぅん、珍しいな」 社交界みたいな場には何度も出かけていて、それこそ城に住んでいるみたいな人達とも交流があるというのに。 彼は俺の唇を舐るみたいな深いキスを1つ見舞って、ジッと俺の目を見つめてきた。 「お前とこんな城にいると思うと、なんだか貴族かなんかになったような気になってきて。こんな城の主だったら、もっとお前を幸せにしてやれるんじゃないかと思って」

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