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第44話

サムライは絶滅したってこの間温泉で教えてやったはずなんだけどな。忍者は別だと思ってるんだろうか。俺はそこってワンセットなんだと思ってたんだけど、外国人の彼の中では別なんだろうか。 なんて呑気に考えている場合じゃなかった。 「忍者に会ってみたいな、手裏剣とか網とかを投げるんだよな」 口調のワクワクした様子とは裏腹に、指先は俺の中をこねるみたいに何度もゆっくりと丁寧に行き来する。擦れる指先を逃すまいと、俺の中も勝手にうねった。彼と求めあっている時、俺の意思とは別に俺の体も彼をしっかりと求めていて、心と体で俺が2人いるみたいな錯覚を起こすことすらあった。 「っ、あ」 あんまり奥の方を攻められると、腰が浮いてくる。彼の指がすっかり根元まで入り込んで来た部分が、ちょうど俺の気持ちいい部分。 彼ももちろんそれを把握していて、執拗に擦ってくる。 「ハニー、くのいちというのは女の忍者らしいが、なかなかアダルトな存在らしいな?」 軽く俺の耳の中に息を吹きかける。 「あっ、アダルト、っ?」 「侍に色気で取り入る技術を駆使していると聞いた。日本のAVでもそういうものがあると」 本当そういうところだけは覚えるの早いな!

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