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第45話
「あのなぁっ、忍者なんか本当にいたかどうかもわかんないし、くのいちもどうかわかんないよ」
「そうなのか?」
けど、そんなことを気にしたようでもない。
「ハニーもくのいちのように色気の技術で俺に迫って来ているっていうことだな」
「はぁ? 違……」
「違わないだろう、俺の指を欲しがって、強く締め付けてくる」
「っ、ん」
露骨に指を出し入れさせられると、背筋がビリビリと痺れてたまらなかった。
「俺に色気で迫ったところで無駄な苦労だからな。なぜなら俺は、お前には無条件になんでも差し出すんだから」
「あぁっ、もぉ」
それじゃあただのダメな殿様か悪代官じゃねぇか、と言いたくても下半身が翻弄されて喋る暇もない。
反対の手が、俺の下半身をゆっくりと掴んだ。指先から探るみたいにゆっくりと触れて、最終的に手のひらに収められた。
「ぁっ」
もうろくに声も出せない。
「まぁ、色気で迫られたらその分俺が得をするだけだ。そして、お前がもっと乱れてもっと気持ちがよくなるだけ。うーん、win-winだな」
なんだか1人で納得して軽く頷く。
「だからハニーはどんどん俺に色仕掛けをしてくれ。お互いに得をする展開しか考えられないぞ」
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